ことしも残り2週間足らず。この時期恒例の1年の世相を表す漢字が発表された。年を締めくくり、社会を映し出す代名詞ともいえ、興味深い

▼日本漢字能力検定協会が発表した2018年の漢字は「災」。北海道地震や西日本豪雨、台風、猛暑などの自然災害、スポーツ界のパワハラ問題、大学の不正入試問題など人災も理由に挙がった

▼選定理由の中には「米軍ヘリ不時着」もあった。県内ではうるま市伊計島、読谷村で相次いだヘリ不時着のほか、F15戦闘機の墜落、流弾事故もあった。思い返すだけで怒りとやりきれなさがこみ上げる

▼「災」は04年にも選ばれている。沖縄国際大学に米軍ヘリが墜落した年。やはり選んだ理由のひとつに挙がった。毎年のように形を変えては降りかかる米軍絡みの人災。沖縄にとってみれば世相では語れない

▼「災」に続いたのは、平成の終わりなどを意味する「平」、安室奈美恵さんの引退や著名人の死去を示す「終」。スポーツ界で若い世代の新しい面々が活躍した「風」、LGBTなど多様性の理解を表す「変」

▼自然の驚異や繰り返される人災の恐怖を「災いを転じて福となす」のは容易ではない。だが、さまざまな災いを「終」焉(えん)させ、「平」和な社会に向かって、新しい「風」とともに「変」化を遂げる努力を続けることはできる。(赤嶺由紀子)