【平安名純代・米国特約記者】来年2月の県民投票まで辺野古の新基地建設工事の停止を求める米ホワイトハウスの請願サイトの署名が目標の10万筆を超えた。沖縄ではその効力に関心が高まっているが、2011年9月のサイト開設以来、請願がきっかけで法制化された成功例は1件で、残りはホワイトハウスからの「回答」にとどまっている。

ホワイトハウスの請願サイト。名護市辺野古の新基地建設の一時停止を求める電子署名が目標の10万筆を超えた

 オバマ前大統領が導入した同サイト。16年12月末までに請願件数は48万件、署名者数は2900万人、署名数は4千万筆となっている。

 請願がきっかけで法制化された例は、14年8月にオバマ氏の署名で成立した「携帯電話のSIMロック解除」の1件のみ。10万筆を超える請願件数は29件で、ホワイトハウスが回答したのは7件だった。

 署名が最も多かったのは、トランプ大統領の確定申告書類の公開を求める請願で、約115万筆を集めた。だが、ホワイトハウスは「この請願利用規約の範囲外」と回答。日本関係では、米政府に「日本海」と「東海」の併記を義務付けるよう求めた請願が約11万筆を集めたが、ホワイトハウスは米地名委員会の規定を説明しただけで、いずれも実際に「検討」したとは言い難い回答となっている。

 こうした経過から、署名で新基地を巡る状況が変わるかは見通せない。ただ、短期間で10万筆を達成し、ホワイトハウスの公的記録に残された意義は大きい。人々が国境を超えて共有した危機意識は、次の行動を生む力となり得る。