沖縄県内で今年、車両の無車検を取り締まる「道路運送車両法違反」と無保険を取り締まる「自動車損害賠償保障法違反」の摘発が急増している。県警交通指導課によると、二つの摘発件数は11月末現在で計370件に上り、過去10年で最多。2009年(194件)の2倍に迫る。一方、沖縄総合事務局は12月から無車検車両のナンバー自動読み取り装置を導入して県警と取り締まりを強化。摘発件数は今後さらに増える可能性がある。(社会部・山城響)

ナンバー自動読み取り装置で車検切れの走行車両を調べる沖縄総合事務局の職員=14日、宜野湾市

ナンバー自動読み取り装置で車検切れの走行車両を調べる沖縄総合事務局の職員=14日、宜野湾市

 摘発の内訳は道路運送車両法違反が191件、自動車損害賠償保障法違反が179件でそれぞれ10年間で最多。車検と自動車損害賠償責任保険(自賠責)は同じ時期に更新するケースが多いため、無車検の車で保険が切れている場合が多い。

整備不良の恐れ

 同課は増加の背景について「うっかり忘れも多いが、経済的な理由で車検に出していないケースもある」と指摘する。宮城和彦次席は「無車検の車は整備不良の可能性があり、重大事故につながる危険性もある。保険切れは人身事故の被害側が受ける影響も大きい」と警鐘を鳴らす。

 車社会の県内で運転ができなくなれば、日常生活への影響や経済的負担も大きい。無車検と無保険の違反点数はそれぞれ6点、累積12点は90日間の免許停止になる。累積15点で免許が取り消されるため、他の交通違反の前歴があれば即、免許を失う。

1時間半で2台

 総事局は14日、走行中の車のナンバーを撮影して車検切れを見つける自動読み取り装置を本格導入した。宜野湾市内の国道58号宜野湾バイパスで実施した検査では、1時間半で1013台を調べ、2台の車検切れ車両を見つけた。今年2月に車検が切れていた女性は、配達業務の途中に車検切れを指摘され「きょう工場に出す予定だった」と釈明した。

 陸運事務所に登録されている車両は県内に約112万台。そのうち無車検の車やバイクは、中古車販売の展示車や所有者が運転せずに保管しているのを含めて約9万5千台に上る。

 総事局のこれまでの街頭検査は、無作為に選んだ走行車両を1台ずつ停車させ、車検証などと照合していたが、自動読み取り装置の導入によって短時間で多くの車両を調べられるようになった。担当者は「従来と比べて検査効率が格段に上がった。県内から車検切れで走る車を排除していきたい」と話した。