ソフトバンクの通信障害で、日本中がパニックを起こした12月6日。安らぎを覚えたのは私だけだろうか。この平和な時間がずっと続けばいい、と思った。全世界から、通信と呼ばれるもの全てが消えてしまえば、戦争さえ消えてしまう気がした。

モアナ南海の歓喜

 1926年、南太平洋の島国・サモアの人々を撮った世界初のドキュメンタリーと称される本作。映画・映像業界の人々は口をそろえて褒めたたえる。確かにこんなドキュメンタリーは見たことがない。まるで物語のよう。専門的に褒め始めたらキリがない。

 でもそんなことよりも、海と太陽の恵みに包まれたその島の営みが、ただただ美しい。琉球よりも前、沖縄もこんなふうに平和だったのではないだろうか。島の恵みに感謝し、婚礼の儀を心から祝う。彼らから見れば、12月6日の日本は、きっと滑稽だ。(桜坂劇場・下地久美子)

 ◇同劇場であすから上映予定