「新しいくつでいろんな所に行くのが楽しみです」「ボロボロだったのでとても助かりました」-。幼児のかわいらしい革ぐつに有名メーカーのスニーカー…。クリスマスプレゼントをもらった子どもたちが書いた感謝のカードは喜びにあふれていた

▼ひとり親世帯を支援する「県マザーズスクエアゆいはぁと中部」(北谷町)にボランティア団体や教会から多くの善意が届き、子どもたちの手に渡った

▼ゆいはぁと中部で母親たちは就労や転職に向けたスキルアップ、家計管理を学ぶ。自立に向けた数あるメニューの中でも親子クリスマス会は最も大切な行事という

▼ダブルワークに追われたころは子どもと向き合う時間や余裕がなかったが、正社員を勝ち取って自立への一歩を踏みだす20代の母親がいる。プレゼントに笑顔を見せるわが子の姿は何事にも代えられぬ喜びだったに違いない

▼ひとり親世帯の子どもの約6割が貧困状態という県の調査結果がある。衣食住がままならないケースも深刻だが、心の問題も根深い。周囲の多くが経験する旅行や行事ができずに学校での会話に不安を抱える子の存在が浮き彫りになった

▼支援につながらず苦しい状況を抜け出せないひとり親世帯はまだ多い。街角のきらびやかな電飾の陰で、寂しさを抱える子どもがいることに思いをめぐらせたい。(溝井洋輔)