2018年も残りわずか。今年活躍した4人に沖縄版「今年の漢字」を選んでもらった。定年を迎えた琉球放送元キャスターの土方浄さん(60)、社会問題に切り込んだ動画で話題となった「せやろがいおじさん」ことお笑い芸人リップサービスの榎森耕助さん(31)、11月の大分国際車いすマラソンで2連覇した喜納翼さん(28)、4月にプロゴルフツアー初優勝を飾った新垣比菜さん(20)の4人が漢字1文字で今年を振り返り、来年の抱負を語った。(社会部・西倉悟朗、仲村時宇ラ)

「対」選んだ「せやろがいおじさん」こと榎森耕助さん

「初」を選んだプロゴルファーの新垣比菜さん

「魅」を挙げた車いすマラソン選手の喜納翼さん

「備」を選んだ琉球放送元キャスターの土方浄さん

「悟」を挙げた「ニャハ市長」のクロチャン

「対」選んだ「せやろがいおじさん」こと榎森耕助さん 「初」を選んだプロゴルファーの新垣比菜さん
「魅」を挙げた車いすマラソン選手の喜納翼さん
「備」を選んだ琉球放送元キャスターの土方浄さん
「悟」を挙げた「ニャハ市長」のクロチャン

意見違えど対話大事

◆「せやろがいおじさん」こと榎森耕助さん(31)お笑い芸人・リップサービス

 対話と対立の「対」。同じ漢字なのに全く別の意味になるから面白い。

 せやろがいおじさんとして、社会問題に関する動画をユーチューブで発信してきた。意識しているのは、いろいろな意見を認めながら対話のきっかけをつくり出すこと。

 よく政府と沖縄は対立関係にあるっていわれるけど、沖縄は対話しようとしていると思う。対立を生むのは汚い言葉や聞く耳を持たない姿勢。県知事選では、候補者も県民も意見は違えど沖縄をよくしたい気持ちは同じだった。だからこそ対話が大事。動画を見た異なる立場の人が対話しながらみんなで考えてもらいたい。

ツアーに参戦 初優勝

◆新垣比菜さん(20)プロゴルファー

 今年の漢字は「初」。プロとして初めてツアーに参戦し、初優勝することができた。沖縄の皆さんに良い報告ができてうれしく思う。

 印象に残ったのは初めてシーズンを通して試合に出たこと。毎週試合があり、家に帰ってゆっくり過ごす時間がなかなか取れず、きつく感じた時もあった。シーズン中は先が見えずに長く感じたが、終わってみればあっという間の一年。

 強いプロは安定して成績を残している。充実感や達成感を感じる一方で、プロの厳しさも知った。沖縄での試合は地元の人たちの応援が温かく、印象的だった。来年は複数回の優勝を目標に頑張りたい。

競技の魅力 伝えたい

◆喜納翼さん(28)車いすマラソン選手

 今年4月に初めて日本代表として大会に出場した。9月にはレーサーを変え、競技の「魅」力にさらに引き込まれた。11月には大分国際車いすマラソン2連覇を達成できた。優勝した時の反響は予想以上に大きくて驚いた。トレーニングで苦しい時もあったけど、沖縄の皆さんの応援に支えられた。

 沖縄は暖かく車いすマラソンのトレーニング地としてとても魅力的。観光地としても、今年も世界中の人を魅了していた。私もこの競技の魅力を皆さんに伝えることができたかな。

 来年は世界選手権が待っている。パラリンピック出場の可能性を広げるためにも、いい状態で臨みたい。

災害備え重要さ痛感

◆土方浄さん(60)琉球放送元キャスター

 いろいろな分野で「備」の字が当てはまる一年だった。全国各地で災害が頻発し、沖縄でも多くの台風の直撃を受けた。県内での地震は東日本大震災以降、増加している。災害への備えの重要性をつくづく感じた年だった。

 スポーツでは沖縄の可能性を感じた。プロ野球で山川穂高選手が本塁打47本を放ち、サッカーのFC琉球がJ2昇格を果たした。

 新たなステージに進むと、そこからが大変だ。しっかりと先を見据えて備えることが大事になる。それは好調な沖縄の観光にも言える。更なる観光客数の増加に備えないと。私自身還暦を迎えたので、これからの準備を進めたい。

猫の力 悟ったか

◆番外編 「ニャハ市長」のクロチャン

 10月にあった架空猫都市「ニャハ市」の市長選挙で当選した猫のクロチャン(雄、推定4歳)も「悟」の1字を挙げ「人間たちもやっと気付いたはず、猫たちのパワー! YES、WE ニャン!」と振り返った。飼い主の砂川楠汀子(ななこ)さんが代弁した。

 那覇市の自宅で21日、ネクタイ姿で取材に応じたクロチャン。「人間も生き物たちもお互いに理解し合うことで、もっと平和で楽しい世界をつくることを目指していきましょう」とのメッセージを寄せた。