9月末から10月初めにかけ、台風24号と25号が連続して沖縄地方を襲い大きな被害が出た。24号では最大25万戸の大規模な停電に加え、固定電話やインターネットがつながらない通信障害にも見舞われた。24号の復旧も進んでいない5日後に25号が通過、作業は大幅に遅れた。

(写図説明)南風原中学校のバックネットを自作する野球部父母会(父母会提供)

 10月4日午前0時に600戸が停電したままの状態で、同日夜に25号が通過して停電は2万戸以上に。5日午後11時ごろには大部分が復旧した。

 NTT西日本によると県内の通信障害報告数は、台風接近から約1カ月たった11月8日までに計約1万4千件。10月13日には修理人員を沖縄にいる修理要員の約8倍の400人に増やしたが復旧は遅れた。同社の広報は「全国でも災害が発生した上、沖縄は故障申告が他県の約2倍あった」と説明した。

 修理に必要な高所作業車などは船で運ぶため、本州から沖縄本島、周辺離島への移動にも時間を要した。「離島県では災害応援が遅れやすい」という教訓を得た災害でもあった。

 南風原中学校では、24号で校庭のバックネットが倒壊、直後に撤去された。校庭のすぐ裏が道路で、球の飛び出しを防ぐバックネットがないと練習もできない。学校予算での修復のめどはたたず、野球部の保護者が、廃材を利用しバックネットを手作りしている。

 父母会の下地義人会長(39)は「工具などを持ち寄り、皆で力を合わせた」と誇らしげ。顧問の宮城亮彦教諭(33)は「子どもたちを応援する気持ちが伝わり、ありがたい」と感謝した。

 現在はほぼ普段通りの練習をしているが、バックネットの高さは以前あったものの約半分。安全面で不安が残るため学校で練習試合ができず、他校に出向くしかない。「部員に影響が出ているのは確か」と宮城教諭。存分に部活動に励むために、バックネットの整備を心待ちにしている。(社会部・宮里美紀)