沖縄美ら島財団総合研究センター(本部町)は25日、ガラパゴス諸島北部で野生のジンベエザメの卵巣の超音波撮影と、血液中の性ホルモンの測定に世界で初めて成功したと発表した。出産可能となる性成熟判定の精度向上につながるもので、同センター魚類チームの村雲清美さんは「いまだに多くの謎に包まれている繁殖生態の解明を助ける」と意義を話した。

ジンベエザメの腹部に超音波機器を当て、卵巣を撮影する沖縄美ら島財団の研究員=2018年9月、ガラパゴス諸島周辺海域(同財団提供、広角レンズで撮影)

「繁殖生態、解明に寄与」

 世界各国の研究者が同諸島で進めている調査プロジェクトに参加した。大型のジンベエザメが毎年回遊してくる最北端・ダーウィン島周辺海域で、今年9月に撮影と採血を実施した。

 卵巣は同財団開発の「水中エコー検査技術」により、特殊な防水ケースに入れた装置をジンベエザメの腹に当て、超音波で動画を撮影した。採血はヒト用の2倍の長さ79ミリの注射針で腹びれから採取した血をホルモン分析し、飼育下の個体や他種と数値を比較した。

 村雲さんは昨年、同海域でジンベエザメのエコー撮影と採血に初めて成功した。今回は卵巣の場所を特定し、冷凍保存していた昨年の血液もホルモン分析して比較した。「ホルモン値の変化や違いの分析を続け、飼育や繁殖技術を向上させたい」と意欲を話した。

 調査時の映像は沖縄美ら海水族館内「サメ博士の部屋」で放映している。