沖縄県嘉手納町水釜の沖合でカヤックが転覆し、助けを求めていた40代の米国人男性を救助したとし、比謝川行政事務組合ニライ消防本部は12月25日、電気工事業の謝花良輝さん(42)=宜野座村、漁師の山城甚助さん(79)=読谷村=に感謝状を贈った。面識がないにもかかわらず見事なチームプレーで、身長180メートル、体重100キロはあるという男性を救助した2人は「命が救えたことを誇りに思う」と胸を張った。

副管理者の當山宏町長(右)から感謝状を贈られた謝花良輝さん(右から2人目)、山城甚助さん(同3人目)=嘉手納町役場

謝花・山城さん「命救い誇り」

 嘉手納町役場で、消防本部副管理者の當山宏町長が感謝状を手渡した。

 8日午前9時ごろ、仕事を終えて町水釜の海岸沿いの道を車で帰宅中だった謝花さんは、マルチメディアセンターから約100メートルの沖合に、転覆したカヤックを起こそうとして近くの岩にしがみつく男性を発見した。

 救助のために1キロ先の嘉手納漁港まで車を飛ばし、自転車に乗って漁港を出ようとしていた山城さんに声を掛け、山城さんの漁船「なぎさ丸」で現場に急行した。力尽きて船に上がれない男性を、2人で協力して引き上げたという。男性にけがはなかった。当時は気温が低く波が高かった。

 謝花さんと山城さんは「男性は引き潮に引っ張られ、転覆したのだと思う。渾身(こんしん)の力で引き上げた。振り返ると鳥肌が立つが、死亡事故にならず何よりだった」と安堵(あんど)した。

 當山町長は「周辺に双眼鏡で事態を見守っていた方などがいたそうだが、なかなか救助に至らなかった。いち早く危険を察知し、適切に対処してくれた2人に心から感謝したい」とたたえた。