保育士不足の解消を目的に、浦添市内の公立保育園と私立認可保育園の全26園(当時)が2017年9月に「働き方改革宣言」をして1年以上が経過した。月10~15時間の残業があった園が、今ではほとんど残業ゼロ。書類など日常的に持ち帰って作業していた園でも、持ち帰りが一切なくなるなど、残業削減や業務負担が軽減されている。(政経部・屋宜菜々子)

「見える化」求人説明・面接会で求職者へ働き方改革の取り組みを説明する保育士(右から2人目)=2018年11月、浦添市役所

書類のデジタル化、アルバムのページ削減

 同市では、17年11月から18年11月にかけて、認可保育園が5園増え、それに伴い保育士が90人増えた。同市こども未来部保育課の真座佳美課長は、保育士増加について「各園が働き方改革で努力した結果」だと、改革の成果が徐々に出始めていると話す。

 各園の取り組みはさまざまだ。業務負担軽減のため、パソコンを導入し、書類を手書きからデジタル化した園や、進級時に園児へプレゼントするアルバムの作成で毎年残業が発生していた園では、保護者の了承を得てページ数を減らした。結果、勤務時間内で作成できるようになったと話す同園副主任は「保育士の働き方改革には、保護者の理解も必要」だと指摘する。

 また、社会福祉法人琉和の里福祉会うららにじ園(安里淳園長)は、保育士の業務負担軽減のため、保育補助者1人を採用した。保育補助者は、保育士資格が問われず、園内の掃除や読み聞かせなどを行い、保育士をサポートする。同園保育士は「仕事が軽減されて助かる」、「より子どもに目が届く」と歓迎する。

 同市の保育園は、合同で保育士の働き方改革の取り組みを展示した「見える化」求人説明・面接会を開催している。支援するハローワーク那覇の担当者は「働きやすさをアピールすることは、求職者が園に関心を持つきっかけになる」という。実際に、17年度の同説明会が保育士15人、保育補助者2人の就職につながった。このように、働き方改革から就職説明会まで一連化した保育士確保の取り組みは、全国で初めての試みだ。

 同市の課題である待機児童は、保育園の増園と保育士確保により、17年の236人から18年4月1日には64人まで減少したが、依然として私立認可保育園では保育士16人が不足している(4月1日時点)。

 公立保育園は、市独自の制度を活用し、県外から保育士9人を採用し充足した。同市は引き続き「保育士の働き方改革を通し、保育士確保に取り組んでいく」方針だ。