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嘉手納基地のPFOS汚染、米基準の最大1億倍 水源へ流出 高い可能性

2019年1月11日 05:00

 【ジョン・ミッチェル特約通信員】米軍嘉手納基地内で、発がん性が指摘される残留性有害物質のPFOS(ピーホス)やPFOA(ピーホア)の高濃度汚染が見つかっていたことが分かった。本紙が開示請求で入手した米軍内部文書によると、2014~17年に調査した13カ所で飲料水の生涯健康勧告値の最大1億倍以上の汚染があった。

嘉手納基地の建物内でPFOSを含む泡消火剤が床一面に噴出した事故の様子=2014年9月30日(開示請求で入手)

嘉手納基地の建物内でPFOSを含む泡消火剤が床一面に噴出した事故の様子=2014年9月30日(開示請求で入手)

 嘉手納基地周辺の水源や北谷浄水場の飲料用水が汚染されていたことが16年に判明している。米軍は認めていないが、基地が原因である可能性はさらに高まった。

 米軍による14年6月の調査では、嘉手納署からフェンスを隔てて約150メートル、町役場から約200メートルに位置する、ため池にある泡消火剤にPFOSが9万ppt(1pptは1兆分の1)含まれていた。

 16年2月には建物11棟の消火用スプリンクラーを調査し、PFOS950万~95億ppt、PFOA820万~9900万pptの汚染が分かった。このうち基地の南側境界まで約250メートルの位置にある建物ではPFOS2800万pptが含まれていた。

 嘉手納マリーナを見下ろす高台にある洪水調整用ため池の水からは17年10月、PFOS最大500ppt、PFOA75pptを検出した。周辺は消防訓練に使われる。

 PFOSを含む泡消火剤がスプリンクラーから噴出する事故も発生している。14年9月30日の事故では泡消火剤数百リットルが漏れ、米軍は基地外に流出した可能性を把握していた。その後の調査で、スプリンクラーは950万pptの汚染が確認された。

 県が今年4~9月に実施した調査では、嘉手納基地近くの比謝川でPFOSとPFOA合わせて176ppt、北谷浄水場で31pptを検出している。

 米環境保護局(EPA)は飲料水に含まれるPFOSとPFOAの生涯健康勧告値を計70pptとしている。一方、米厚生省はPFOSで7ppt、PFOAで11pptとさらなる規制強化を提起している。

 米軍は米国内やドイツ、韓国、ベルギーにある100カ所以上の基地でPFOSやPFOAの汚染を認め、対処してきた。日本では普天間飛行場、横田基地が同様に汚染されていることが本紙報道で発覚しているが、米軍は事実関係を認めず、基地内の立ち入り調査も拒否している。

PFOSとは

 水や油をはじく性質のあるフッ素化合物。泡消火剤や油圧作動油などに利用されていたが、2000年前後から体内蓄積によるがんや胎児・乳児の発育障害などの原因となる恐れが指摘され始めた。国内では製造・使用が禁止されているが、水道水の基準値などは設定されていない。16年、在日米軍に適用される「日本環境管理基準」の有害物質リストに追加された。

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