北海道より沖縄の人の方が「こたつ」を持っているという意外な数字を目にした
▼ウェザーニューズが実施した暖房事情調査によると、都道府県別でこたつ所有率が最も高いのは山梨の75%。逆に一番低いのが北海道で23%。沖縄は2番目に低いものの、北海道より7ポイント高い30%だった
▼理由はいたって単純。北海道の住宅はセントラルヒーティングで家全体を暖めるため、こたつの出番が少ない。全体的に都市部で低い傾向にあったのは、コンクリートの集合住宅が多いことや和室が減るなど生活様式の変化が関係しているようだ
▼沖縄では12月初め、ふいご祭りの前後の寒さを「フーチェービーサ」と呼ぶ。冬至の頃は「トゥンジービーサ」、鬼餅の時期は「ムーチービーサ」と名付け、寒さに備えてきた。立春の頃の寒波は「ハルビーサ」と表現し、これからの寒の戻りは「ワカリビーサ」となる
▼亜熱帯の島で、寒さを表す味わい深い言葉が多いのは、寒さに敏感だった裏返しでもある。エアコンが普及した今も、3割の家庭がこたつを所有する理由も何となくうなずける
▼2月に入り昼間の時間が目に見えて長くなってきた。22日の日の出は6時59分、日の入りは18時26分で、1カ月前より40分も日脚が伸びている。街路のイペーが黄金色に輝く季節になった。(森田美奈子)