「時間かけて性教育を」 特支校での実践報告

 長年、特別支援学校の寄宿舎指導員を務めた嘉手川重常さんは、これまで出会った生徒と家族が抱える困難や、性教育実践について報告した。

 嘉手川さんが性教育を始めたのは、障がいと貧困、大人不信から生きる希望を失った男子生徒たちとの出会いがきっかけだった。性の知識を求めていたものの、誰からも教えてもらえず「どうせ俺たちなんかには教えないんだろ」と言われ、ショックだったという。

 性行動は知識がなくても取れるといい、障がいのある子は「むしろ無知ゆえにつけ込まれる」と指摘。障がい者の性被害は4~7倍多いとのデータもあるという。「問題行動は知らないことから起きることが大半。子どもの発達要求に応えると、子どもは近づいてくれる。自分の体への肯定感を育てると、他者も大切にするようになる」と話した。

 また、時間をかけて丁寧に性教育をすると「気付いたら子どもは変わっている」と説明。夢や目標を持って巣立った生徒たちの言葉を紹介し、「性教育は子どもがチャレンジしていく力になる」と訴えた。