文化庁メディア芸術祭やんばる展の一環で、太平洋戦争中の広島県呉を舞台に戦時下の庶民生活を描いたアニメ映画「この世界の片隅に」(片渕須直監督)の上映会とトークショーが16日、大宜味村の旧塩屋小学校であり、主人公・すず役の声を担当した女優、のんさんとプロデューサーの真木太郎さんが映画の魅力などを語った。

映画「この世界の片隅に」を語るのんさん(中央)=16日、大宜味村

映画「この世界の片隅に」を語るのんさん=16日、大宜味村

映画「この世界の片隅に」を語るのんさん(中央)=16日、大宜味村 映画「この世界の片隅に」を語るのんさん=16日、大宜味村

 映画はすずの新婚生活を軸に進む。配給物資が減る中、工夫を凝らしながら日々を送るすずだが、空襲や原爆で、大切にしていたものが失われてしまう。

 のんさんは映画を通じ、「戦争は怖いと思って、知るのを避けていた。映画では戦時下の一般の人の生活が描かれている。自分が思っていたよりも遠い過去のことではなく、自分のこととして共感できた」と話した。

 映画製作費の一部は、インターネットのクラウドファンディングを通じて集められ、約3300人から寄付があったという。

 真木さんは「原作コミックのファンの応援があって、みんなが見たいという気持ちが集まってできた『市民映画』だ。エンターテインメントではない、戦争をテーマにした地味な映画だけど多くの人に見てもらえてうれしい」と話した。

 年内には、映画で描けなかった約30分のシーンを追加した「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」の公開も予定されている。真木さんは「当時と今の日常を比べても基本的には変わらない。自分たちの映画だと思って見てもらえると幸せ」とPRした。