【東京】政府は17日、世界遺産条約の関係省庁連絡会議で、自然遺産登録を目指す「奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島」(鹿児島、沖縄)を国連教育科学文化機関(ユネスコ)に再推薦すると正式に決めた。22日に閣議了解し、2月1日までに推薦書を提出。ユネスコ諮問機関の国際自然保護連合(IUCN)による現地調査を経て、2020年夏の世界遺産委員会で登録の可否が審査される見通しだ。

推薦地の最終決定区域(沖縄島北部・西表島)

世界自然遺産までの登録の道筋

推薦地の最終決定区域(沖縄島北部・西表島) 世界自然遺産までの登録の道筋

 政府は17年に推薦書を提出したが、昨年5月、IUCNが推薦区域の見直しなどの課題を挙げ登録延期を勧告したことを受け、いったん取り下げた。再推薦に当たり、米軍北部訓練場の返還地や西表島の仲良川周辺などを推薦区域に追加。24カ所の「飛び地」になっていた対象地を5カ所にまとめたことで、推薦区域は約4800ヘクタール増の4万2698ヘクタールとなった。

 再推薦では、評価基準を生物多様性に絞った。推薦地はイリオモテヤマネコやヤンバルクイナなどIUCNのレッドリストの絶滅危惧種95種を含む動植物の生息・生育地。世界的に見ても生物多様性が豊かで、保全にとって極めて重要な地域であることをアピールする。

 米軍北部訓練場の残る地域については、米国との情報共有や外来種対策などの協力体制を包括的管理計画や推薦書に追記した。今後、地域ごとの観光利用計画の策定やルールの導入を進め、19年度内にモニタリング計画を策定する。

 環境省の正田寛自然環境局長は「関係省庁や地元と、指摘に対応できるように推薦書を練り上げてきた。確実な登録を目指し努力していきたい」と述べた。