野村ホールディングスと米投資ファンドのカーライル・グループが共同でオリオンビールを買収する方針が明らかになった18日、オリオンを販売する飲食店や愛飲者からは懸念と期待の声が挙がった。

オリオンビールの主力商品

味、名前 変わらないで

 大阪沖縄県人会連合会長の嘉手川重義さん(76)は「アサヒとの提携関係もあるのに、とてもとっぴな感じがする。オリオンがどこかへ行ってしまうようだ」と案じる。

 大阪市・大正駅近くで「居酒屋おもろ」を経営し、オリオンは約35年前から扱う。当初は認知度が低く苦戦したが「沖縄の宝」とPRし、今ではビールを飲む来店客の8割が注文する。「投資ファンドが何を考えているのかよく分からないが、オリオンが苦労して築いてきたものが崩れないよう良い方向に進んでほしい」と願った。

 那覇市の栄町市場内の飲食店でアルバイトをしている大学生の女性(20)=那覇市=は、数あるビールの中でも、飲むのはいつもオリオン。「味が変わってしまわないか」と心配した。「地元のビールとして、県民に愛されているし、買収されたとしても今の味も名前も変わらないままでいてほしい」と話した。

 沖縄市でバーを経営する小橋川康之さん(36)は「オリオンビールは、沖縄のお酒の文化を広げてくれた沖縄らしい企業。根強い人気で地元で愛されてる分、買収されることは『なんでよー』って感じ」と驚いた。

 一方で、今後の会社の継続発展のためには「良かったのでは」とも指摘。「海外展開に伴い、インバウンドのお客さまにもよりオリオンが認知され、さらに愛されるブランドになったら」と期待した。