現役高校生ラッパーとして活躍する「Kai−Tone(カイ・トーン)」こと、名護海都さん(18)=西原高校3年=が、高校生最後のラップ選手権に今月挑戦する。2016年に即興のラップを競う大会「UMB」に最年少の16歳で沖縄県代表として出場したほか、全国高校生ラップ選手権にも2回出場。名護さんは「有名なラッパーになって、沖縄を全国に発信したい」と夢を描く。(浦添西原担当・伊禮由紀子)

全国高校生ラップ選手権でステージに立つ名護海都さん=名古屋市(本人提供)

 ラップに興味を持つきっかけは、中学2年生の頃に見た人気ラッパーのステージ映像。「世間に対する不満などを言葉でぶつける姿に『かっこいい』と感じた」と振り返る。ラップを聴くのが好きな兄に勧められ、すぐに県内の18歳以下が集うラップ・バトルに初出場した。

 バトルではDJが流すビートに合わせて即興で歌詞を考え、ラップでお互いの言葉をぶつけ合う。相手のラップに即座に反応し、韻を踏みながら言葉を音楽に乗せるなど、巧みな表現力が求められる。

 語彙(ごい)力を磨くため、ジャンルを問わず読書もする。最近は授業で知った『アンネの日記』を買って読んだ。「学校の授業でも、何かラップに生かせるヒントがないかアンテナを張ってます」とひた向きだ。

 生まれ故郷の沖縄を発信できるラッパーになりたいと夢見る。高校卒業後は沖縄大学に進学する予定で、沖縄の歴史や文化を学びたいという。「おじいおばあを苦しめてきた米軍基地などの沖縄が抱える問題、きれいな海とゆったりした雰囲気のある沖縄の良さも曲で伝えたい」

 高校在学中にCDを出すことが目標。日常生活で感じたことを率直につづり、ポジティブで明るい曲がテーマだ。

 名護さんは「あまりコミュニケーションが得意な方じゃない」と打ち明ける。「でも、ラップだと自分の思いを曲に乗せてストレートに表現できる。そこがいい」。26日に大阪で開かれるラップ選手権の予選大会では、「会場を自分一色にしたい」と本戦出場を目指し、気合十分だ。