「変わらぬオリオンでいて」。オリオンビールの買収が発表された23日、那覇市内でオリオンを販売する飲食店や愛飲者らは「寂しい」と身売りを残念がる声や「今後もオリオンの銘柄と味は変わらないでほしい」と願った。

オリオンビールで乾杯する渡久地秀耶さん(右)ら=23日夜、那覇市安里の栄町ボトルネック

沖縄といえばオリオン

 那覇市の栄町市場内にある飲食店では、サラリーマンや観光客らが「オリオン買収」のニュースを話題に、ビールを飲んでいた。

 同市の自営業、渡久地秀耶さん(30)は「酒の味を覚えた頃からオリオンビール。沖縄といえばオリオン。銘柄と味はそのまま残してほしい」と要望した。

 一緒にビールを飲んでいた井出浩二さん(41)は、同市泊と茨城県で飲食店を経営する。「茨城でもオリオンビールは人気。本土でも世界でも知名度や味がもっと広がるなら、それは良いことでは」と前向きに捉えた。

名前と味を残して

 家族4人でオリオンビールを飲んでいた那覇市の比嘉由美子さん(33)は「県民に親しまれる三つ星のブランドが今後も変わらずにいてほしい。オリオンは沖縄の誇り」と語った。

 1988年から約20年間、奈良市で沖縄料理店を営んでいた実藤静子さん(71)=読谷村=は、本土に住むウチナーンチュの多くにとってオリオンビールを飲むことは「古里に出合ったようなもの」と振り返る。開店当初は沖縄から缶で空輸していたため送料が高くついたが、オリオンと泡盛を提供することにこだわった。実藤さんは「缶の模様替えも楽しみだった。買収後も名前と味を残してほしい」と話した。