イギリス研究チームの論文ですが、約1万年前のアフリカの狩猟採集民が木の実の収集と保存を行っていたという初期の証拠を見つけ、彼らの歯の約51%に虫歯などの病気が見つかり、歯痛に悩まされていた人は非常に多かったはず、と指摘しています。

イラスト・いらすとや

 木の実に含まれる発酵した炭水化物が、虫歯や口臭の原因になっていたようです。砂糖は分解されやすく、酸ができやすいのですが、多くの炭水化物も虫歯菌によって分解されて酸となり、虫歯の原因になります。食事や間食後30分くらい、歯垢(しこう)の下、歯の表面は酸に浸されます。この状態が頻繁に続くと数カ月程度で虫歯ができるでしょう。

 一生懸命歯を磨いても、歯と歯の間、奥歯の溝、虫歯治療後の詰め物の周辺には虫歯菌が残ります。それらの場所が虫歯になりやすい部分です。

 磨かないけど、虫歯がない人も大勢います。飲み水にミネラル(カルシウム、フッ素など)が多い。砂糖を含むお菓子、飲み物の摂取回数が少ない。家族に虫歯のある人が少ない(歯の形、歯並び、むし歯菌の種類など)。固い食べ物をしっかりかむことで唾液の分泌が多いなどが考えられます。うらやましい限りです。しかし、安心していると歯周病でグラグラになります。口臭の原因にもなりますので、虫歯がなくてもしっかり磨きましょう。

 アフリカ諸国など、虫歯の少ない地域もあります。テレビなどで見かけますが、虫歯が少なく、歯がきれいですね。理由は虫歯菌が少なく、砂糖の摂取が少ないのではないでしょうか。飲料水にミネラルが多いと言われるインド、中国の人も虫歯が少ない感じがします。西洋はブラッシング、フッ素の応用がしっかりしているようです。

 日本も一昔前に比べると、虫歯はだいぶ減ってきましたがいくつになっても虫歯の痛みはつらいものです。寝る前には時間をかけてしっかり歯を磨きましょう。(新崎隆 新崎歯科)