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沖縄知事選とSNS 「デマ・誹謗中傷が佐喜真候補のイメージダウンに」 陣営が緊急告知したが…

2019年1月28日 05:00

■幻想のメディア SNSの民主主義(4)第1部 何が起こったのか

 SNSを駆使し、若者を巻き込むことに成功した名護市長選から半年後の2018年8月末。嘉陽宗一郎さん(24)=那覇市=は、沖縄県知事選で佐喜真淳候補を支援する会の青年部長を任された。

松本哲治浦添市長が2018年9月20日にフェイスブックで公開した「緊急告知」の一部

 若者や子育て世代が関心のある政策を中心にSNSで発信した。意識したのは、無党派層に候補者の人柄を伝えることだ。若者とフットサルに興じる佐喜真さんの写真をツイッターに投稿したのも、そんな思いからだった。

 〈リフティングがうまかった!〉

 実際に参加した人からの好意的な投稿が拡散され、堅苦しい政治家のイメージを和らげることができたと感じている。

 一方このころ、選挙事務所内では、相手候補の玉城デニーさん(現知事)側とのツイートの拡散力の差に焦りの声が出ていた。嘉陽さんは「フォロワー数やリツイート数が支持の広がりのバロメーターという見方があった」と話す。

 相手候補への誹謗(ひぼう)中傷やデマ情報が飛び交っていると新聞報道で知ったのは、そんな時だ。

 嘉陽さんは「互いの候補者に対しデマが流れているのは知っていた。けれど、ここまでとは」と振り返る。相手候補を中傷する投稿は、結果的に佐喜真さんのイメージダウンにつながったと見る。「支持者自身が応援されるような人間じゃないと、候補者も応援されない。この投稿をしたらどんな反応があるのか、冷静に考えてツイートしてほしかった」と残念がった。

 〈さきま淳を応援する全てのみなさまへ〉

 事態を重く見た事務所は告示1週間後、選対本部長を務めていた松本哲治浦添市長が自身のフェイスブックで、誹謗中傷の自粛を求める「緊急告知」を発表した。

 松本市長は「緊急告知は、われわれ自身が中傷を流していると受け取られかねない懸念もあり、選対本部内からは反対の声もあった。しかしエスカレートしていくのを防ぎたかった。双方の正しい政策論争につながればとの思いだった」と発信の意図を語る。

 県知事選の経験を通して選挙におけるSNSの重要性を再認識したという嘉陽さん。「SNSを使って選挙に参加することが主流になる」と見据える。「建設的な議論を通して新しい未来を切り開く。SNSがそんなツールになればいい」(「幻想のメディア」取材班)

 <幻想のメディア(5)に続く>

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社会部FAX098(860)3483

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