沖縄県読谷村都屋の都屋漁港から約2・5キロ沖合にある村漁業協同組合の大型定置網に28日午前、幻の深海魚とよばれ「リュウグウノツカイ」2匹が生きたまま掛かり水揚げされた。村漁協によると2匹はそれぞれ体長約4メートル、約3メートル60センチに及ぶ長さ。村漁協の金城肇組合長は「標本は見たことはあるが生きた個体を目の当たりにしたのは初めてだ」とギョッとし、コミュニティーラジオ「FMよみたん」も緊急速報で一報を伝えた。

都屋漁港沖で水揚げされた約4メートルのリュウグウノツカイ。水揚げ時に二つに折れてしまったという=28日午前、都屋漁港(読谷村漁協提供)

 2匹は水揚げ時に生きていたが、移送先の美ら海水族館(本部町)に到着するまでに死んだ。近く標本にされる。同館が把握するリュウグウノツカイの県内水揚げ事例は約20年前の伊江島周辺でのみ。本紙の記事では、2011年に久米島沖で水揚げされた例がある。

 4メートルの個体は水揚げの時に細長い体が真っ二つに切れてしまい、尾ひれ側は村漁協の漁師たちで刺身にして食べた。プルプルした食感だったという。2匹が定置網内で元気よく泳ぐのを見た村漁協の比嘉里美さん(27)は「本物の竜のようでした」と目を輝かせた。

 深海魚に詳しい尼岡邦夫・北海道大名誉教授は「珍しい魚だが、さらに4メートルもの大きさはまれ。水深100~300メートルで垂直に立ち泳ぎし積極的に泳ぎ回れない魚なので、たまたま何らかの理由で浮上してきたのでは」と推測した。