ついこないだ年が明けたと思っていたら、気付けば暦は2月。真冬のこの時期、子どもの保育施設を探す「保活」は大詰めを迎える

▼会員制交流サイト(SNS)の「#保育園落ちた」というハッシュタグ(検索目印)には、入園選考から漏れた親の悲痛な書き込みが今年も増えてきた。〈正社員フルタイム共働きでもダメだった〉〈20年勤務した会社とも、あと2カ月でさよなら〉

▼意欲はあっても預け先がないため退職を強いられる現実が横たわる。窮状を訴える投稿の多くは女性。〈ママとパパ、どちらが当事者意識を持っているかが分かる〉という指摘もあった。世の男性諸氏はどう聞くだろうか

▼選考は、それぞれの家庭の就労状況や健康状態、所得などを点数化して決まる。点数を上げるため偽装離婚まで考えるというから、競争の激しさは尋常ではない

▼10月から幼児教育・保育無償化が始まる。国の対策は現場の声と合致しているのか。〈無償化より全入〉〈入園できるなら保育士の待遇改善のためにも支払う〉との投稿は多い

▼安倍晋三首相は28日の施政方針演説で「子を産み、育てやすい日本へ転換する」とし、希望出生率1・8を目標に掲げた。仕事のキャリアが不本意に断たれることなく、女性が安心して未来を描けない限り、それは絵に描いた餅でしかない。(西江昭吾)