【東京】オリオンビール(浦添市、與那嶺清社長)の完全子会社化に向け、株式公開買い付け(TOB)を進める野村キャピタル・パートナーズ(NCAP)と、米投資ファンドのカーライルグループの責任者が31日、都内で沖縄タイムスの取材に応じた。両社は市場の分析やメディアミックスなどを強化し、県内でのビール類のシェアを5年前の水準まで戻す計画を示した。また、ホテル部門へ投資し、収益性の向上にも取り組む。

ビール類のシェア回復に取り組むと説明した前川社長(左)と富岡マネージングディレクター=31日、東京都千代田区大手町

オリオンビールの主力商品

ビール類のシェア回復に取り組むと説明した前川社長(左)と富岡マネージングディレクター=31日、東京都千代田区大手町 オリオンビールの主力商品

ホテルへの投資も

 NCAPの前川雅彦社長とカーライル・ジャパン・エルエルシーの富岡隆臣マネージングディレクターが応じた。オリオンは詳細なシェアを公表していないが、2013年以降の県内における同社のビール類のシェアは低下の一途をたどっており直近では50%を切る水準まで落ちているという。マーケティング分析の他、県外に本社を構え県内に店舗を置く企業への営業商談の支援等を行うことで販売強化を図る。富岡氏は「5年間で通算すると(県内の)売り上げのシェアは5ポイント落ちた。向こう5年で5ポイントは取り戻す」と強調した。

 また、ホテル部門へは施設整備などに投資をし、さらなる客単価などのアップを目指す。ビールの売り上げにもつながるよう、関連施設の整備なども検討。前川氏は「不動産やホテル事業はコアになりつつある。子会社だけではない形を考えた方がいい」と提案した。

 経営を強化するために、外部から役員を登用する。オリオンの企業価値を高め、新規株式公開(IPO)をする際には、県内の金融機関や企業へ募ることも示唆した。