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「給食費値上げ」はフェイク? 政治家の投稿も検証 報道機関で判断に差

2019年2月7日 07:00

■幻想のメディア SNSの民主主義(8)第1部 何が起こったか

 インターネットを使った選挙運動が2013年に解禁されて以降、政治家によるSNSでの発信が活発化している。昨年の沖縄県知事選でも国会議員らの投稿が多くのフォロワーらに拡散されるとともに、その内容の真偽がメディアのファクトチェック(事実検証)の対象になった。

(資料写真)選挙

国会議員の投稿が拡散

 〈山本太郎さんは、公約を守らないサキマ候補について、2年前の市長選挙では「学校給食費は完全無料化に向けて取り組んでいます」としながら、当選して年が明けると17年4月に給食費を値上げしたことを指摘。私も知らなかったので調べたら本当にそうだった〉

 玉城デニー候補(当時、現知事)を支援した伊波洋一参院議員が昨年の知事選期間中、佐喜真淳候補について投稿した一文だ。伊波氏や玉城氏を応援するSNSユーザーらが拡散した。

 この投稿に対し、本紙は同市への取材の結果「フェイクでない」と判断したが、一部ネットメディアは「ミスリード」と判定し結論に差が出た。

 12年の市長選で「小学校給食費の段階的無料化」を掲げて当選した佐喜真氏は13年度から小学生対象に実質半額助成を導入した。しかし食材費の高騰を理由に17年度から小学生で月3900円から4300円に、中学生を4500円から4900円に値上げ。小学生の半額負担を継続する一方、中学生は対象外とした。

 これらの事実から伊波氏は「ミスリードにはあたらない」と強調。「公約の無料化が実現できていない状況で給食費を値上げしたのは事実だ」と指摘する。

「デニー氏は嘘つき」

 〈玉城氏の誇大宣伝がわかりました。(中略)デニーさん、ゆくさー(嘘つき)です〉

 佐喜真候補を支援した遠山清彦衆院議員のツイッターへの投稿も物議を醸した。

 玉城候補が告示後、沖縄振興一括交付金の創設を政府与党(当時は民主党)に直談判して実現にこぎつけたとSNSに投稿したことに対するものだ。

 一部メディアが遠山氏の投稿は正確性を欠くと報道したことで、同氏は後日、ツイッターなどで投稿の表現が強すぎたなどと釈明した。

 ただ当時、一括交付金の創設には野党だった自民・公明の協力が必要だったことや、同交付金の根拠法の修正協議に玉城氏が交渉委員として参加していなかったことなどを理由に、玉城氏の投稿が誇大宣伝であるとの主張は維持し続けている。

 県知事選の期間中にはこのほかにも、真偽不明の情報などを国会議員や首長経験者らが拡散する事例が散見された。しかしこうした投稿をファクトチェックの対象とするか否かは報道機関によっても差が出た。 (「幻想のメディア」取材班)

<幻想のメディア(9)「デマバスター結成」に続く>

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