大城野菜農園加工所(沖縄県南風原町、大城清美代表)の規格外野菜を使った「831(やさい)ジャム」が人気だ。野菜の色が映えるクラフト紙のパッケージデザインがおしゃれで、若い世代や野菜嫌いな子どもにも抵抗感なく手に取ってもらえるよう工夫した。昨年12月の本格販売から、約1カ月で100個を販売。規格外野菜を買い取り加工することで、農家の所得向上にも寄与している。4月からはセット販売も始め、結婚式の引き出物や県外への手土産品などで販路拡大を目指す。

831ジャムとして販売している(左から)トマトジャム、かぼちゃジャム、へちまジャム。

規格外野菜を使って「831ジャム」を開発した大城清美さん=1月25日、南風原町

831ジャムとして販売している(左から)トマトジャム、かぼちゃジャム、へちまジャム。 規格外野菜を使って「831ジャム」を開発した大城清美さん=1月25日、南風原町

農家の所得向上にも寄与

 831ジャムはトマト、カボチャ、ヘチマの3種類(いずれも税込み700円)。ヘチマの新たな食べ方を考えようと企画された南部農林高生との授業がきっかけで開発された。収穫後すぐに加工しないと色が黒ずみ、白い種が残ると見栄えが悪い。6~7年試行錯誤を重ね、収穫後すぐにペースト状にして、県産パッションフルーツとシークヮーサーで酸味を足した。トマトとカボチャにもシークヮーサー果汁が入っている。

 特に人気なのは、ヘチマ。1個700円の価格は高めにも思えるが県民も、ヘチマを食べる習慣のない観光客も好奇心をかき立てられるようだ。「南風原はカボチャが有名だが、食用ヘチマも実は生産日本一」と野菜の知名度向上も狙う。

 野菜を生産する過程で、約1割は規格外野菜が出る。原料は自家生産のほか、別の農家からも購入。値段のつかない規格外野菜から利益が出ることで、農家仲間の所得の向上にも貢献している。

 ジャム以外にもカボチャのスープやペースト状のカボチャスープの素を開発して販売してきた。南風原町のふるさと納税の返礼品や、琉球ガラス村のギフトセットにも採用されている。こうした実績や販路を生かし、ジャムの販路拡大にも乗り出す。大城さんは「ヘチマのおいしさを県外の方にも知ってもらえるよう、お土産やギフトで広めていきたい」と語った。 商品はうるマルシェ、はえばる観光案内所、南風原と与那原のファーマーズマーケットで販売している。(政経部・川野百合子)