インターネットで無料で求人広告を出すと勧誘し、一定期間を過ぎると高額な料金を請求されるケースが沖縄県内で相次いで発生している。有効求人倍率が5年連続過去最高を更新するなど、人手不足に苦しむ小規模事業者らに電話をかけて勧誘。年末の繁忙期に、いつの間にか有料契約に移行させる巧妙な手口で、専門家は「違法すれすれの悪質商法だ」と指摘している。

県外の求人会社から送られてきた書類を確認する個人事業主の男性=5日、沖縄本島中部

説明なく、規約に小さな文字で…

 消費者問題に取り組む高良祐之弁護士によると、昨年11~12月初旬ごろに、県外業者から「無料の求人広告を出しませんか」などと営業をかける電話が複数件、確認された。

 有料契約に関する詳細な説明はなく、送られてきた利用規約に小さな文字で記されているだけ。数週間後に自動的に有料になり、年明けに突然、高額な料金を文書で請求される仕組みだ。

 高良弁護士が沖縄弁護士会の会員に情報提供を求めたところ、同様の相談が少なくとも25件確認できた。高良弁護士は「弁護士相談はハードルが高いことを考えると、実際の被害は100件以上あるのではないか」と推測する。

東京の業者が沖縄を標的に

 確認できた県外業者は都内などに住所がある4社。いずれも同様な手口で10万~50万円の料金を請求。支払わなければ、東京地裁などへ提訴すると文書で通告している。弁護士を立て反論すると、数万円の和解案を示した例もあった。

 高良弁護士は「例えば不動産ならば、重要事項説明を当事者同士で読み合わせるなど、トラブルを未然に防ぐのが一般的。誤解を生じさせるよう誘導したと思われても仕方がなく、信義則違反だ」と指摘する。

 その上で「人手不足の県内企業をターゲットにした可能性が高い。被害を受けた場合は弁護士会など、相談機関に連絡してほしい」と呼び掛けた。

 高良弁護士は被害の解明に向け、ネット上で情報提供を求めている。アドレスはhttps://freecm.ti-da.net/