学術、文学、出版文化の功績をたたえる2018年度沖縄タイムス学術・出版三賞の贈呈式と祝賀会が6日、那覇市内のホテルであり受賞した9氏と4団体に賞状や賞牌(しょうはい)が贈られた。

新沖縄文学賞を受賞した(前列右から)高浪千裕氏、中川陽介氏、出版文化賞正賞の嵩西洋子氏、水田拓氏、同特別賞の上里賢一氏、児童部門賞の嘉納英明氏、特別表彰の故・上間常道氏の妻かえ子氏。出版文化賞正賞の高木晶興氏(後列右から3人目)と出版文化賞児童部門賞の鈴木智香子氏(後列左端)=6日、沖縄かりゆしア-バンリゾ-ト・ナハ

関係者から花束を贈られ祝福を受ける新沖縄文学賞と出版文化賞の受賞者ら=6日午後、那覇市前島・沖縄かりゆしアーバンリゾート・ナハ

新沖縄文学賞を受賞した(前列右から)高浪千裕氏、中川陽介氏、出版文化賞正賞の嵩西洋子氏、水田拓氏、同特別賞の上里賢一氏、児童部門賞の嘉納英明氏、特別表彰の故・上間常道氏の妻かえ子氏。出版文化賞正賞の高木晶興氏(後列右から3人目)と出版文化賞児童部門賞の鈴木智香子氏(後列左端)=6日、沖縄かりゆしア-バンリゾ-ト・ナハ 関係者から花束を贈られ祝福を受ける新沖縄文学賞と出版文化賞の受賞者ら=6日午後、那覇市前島・沖縄かりゆしアーバンリゾート・ナハ

 表彰されたのは、いずれも沖縄タイムス社が主催する第44回新沖縄文学賞の高浪千裕、中川陽介の両氏、第39回沖縄タイムス出版文化賞の嵩西洋子(正賞)、水田拓・高木昌興(同)、上里賢一(特別賞)、嘉納英明・鈴木智香子(児童部門賞)、故上間常道(特別表彰)の7氏と四つの発行所。第46回伊波普猷賞は該当作がなかった。

 会場には約150人が集まり受賞者を祝福。県内外の出版・文化関係者が交流を深めた。

 受賞者を代表し、出版文化賞・特別賞の上里賢一氏(琉球大学名誉教授)が各受賞作の特長を紹介。「自宅に取りそろえておきたい作品ばかり」と評価し、良作を生んだ出版社の労をねぎらった。主催する沖縄タイムス社の武富和彦社長は「今後も沖縄文化の振興と学術の発展につながる方々を引き続き顕彰していきたい」と述べ、受賞者を激励した。

祝福受け、意欲新たに

 2018年度沖縄タイムス学術・出版三賞の祝賀会には、受賞者を祝福する家族や友人らが集まった。受賞者は、それぞれの作品にまつわるエピソードや次への意欲を語った。

 新沖縄文学賞選考委員の山里勝己名桜大学学長が乾杯のあいさつをした後、家族らが受賞者の席に歩み寄り、花束を渡して祝いの言葉を述べたり、記念撮影をしたりして共に喜んだ。

 「涼風布工房」で新沖縄文学賞を受賞した高浪千裕さんは「また明日から、沖縄と長崎という場所を見つめながら制作に向き合っていきたい」と決意。「唐船ドーイ」で同じく新沖縄文学賞の中川陽介さんは、沖縄に移住し弟子入りした農家で「農業は手段だ、人生の目的があった方がいいと言われ、小説を書き続けている」と明かした。

 著書「沖縄八重山発 南の島のハーブ」(南山舎)で出版文化賞の正賞を受賞した嵩西洋子さんは「今後も研さんしハーブの効用を伝え利用を広めたい」と意欲。編著書「島の鳥類学」(海游舎)で同じく正賞の水田拓さんと高木昌興さんは「28人の著者全員で頂いた賞だと思っている」と関係者に感謝した。

 特別表彰の出版舎Mugen代表の故上間常道さんの妻かえ子さんは「余りに名誉ある賞。本人だったら『まだまだ』と言って辞退したのではないか」と、生前の姿に思いをはせた。

 児童部門賞の「82さいの中学生はっちゃん」(沖縄時事出版)のモデルとなった嘉納初子さんも駆け付け、息子英明さんの受賞を喜んだ。