沖縄タイムスふるさと元気応援企画「いへやじゅうてー、人情味溢(あふ)れる原風景の郷(さと) 伊平屋村 観光・物産と芸能フェア」が8~10日の3日間、那覇市久茂地のタイムスビルで開かれる。主催は同実行委員会、沖縄タイムス社。緑豊かな森と青い海に囲まれた伊平屋島。「じゅうてー」はおもてなしを意味するしまくとぅばで、島民の温かさも魅力の一つだ。フェアの見どころや特産品などを紹介する。(北部報道部・山田優介)

第一尚氏王統を築いた尚巴志の祖先・屋蔵大主が暮らしていた伊平屋島(提供)

観光・物産と芸能フェア

 沖縄本島の北方に位置する伊平屋村。今帰仁村の運天港から伊平屋島までは約40キロ、フェリーで80分ほどの距離にある。村は伊平屋島と野甫大橋でつながれた野甫島の二つの島からなり、田名・前泊・我喜屋・島尻・野甫の五つの字に分かれている。人口は1247人(2019年1月末現在)。

 タイムスビル1階では、特産品をそろえた物産フェアがある。伊平屋酒造所は泡盛「照島」など、JA伊平屋支店は島で育てた米「ちゅらひかり」などをそれぞれ販売する。飲食コーナーでは、もずく丼やまぐろカレー、ヒージャー汁などが味わえる。

 2階ギャラリーでは、クバ笠(がさ)作りの体験教室や村の名所などを紹介する写真展などがある。

 3階のタイムスホールでは9、10の両日、伊平屋民俗芸能公演があり、村民約100人で島に伝わる伝統芸能を披露する。10日は、島の子どもたちが伊平屋村の歴史を描いた現代版組踊「てるしのの光」を熱演する。

海と陸 シマムン大集合

伊平屋寿司 同研究会

 伊平屋寿司研究会は、島で取れたイラブチャーやマグロを使った漬けすし「伊平屋寿司」を島外で初めて販売する。

 島ではイラブチャーとマグロの水揚げが盛んで、それぞれが3貫ずつ入った1セット600円(税込み)で販売する。

 シャリは島で収穫した「ちゅらひかり」を使用。タレは、しょうゆと村産サトウキビで作った黒糖、島の泡盛「照島」、村産タマネギを煮詰めて作る。タレにネタを約1時間漬け、漬けダレに使ったタマネギもスライスして、すしの上にのせる。

 村商工会が島の新たな特産品を作ろうと、2016年に「伊平屋寿司研究会」を立ち上げ、昨年から島内にある鮮魚店で受注販売を始めた。

 研究会のメンバーで鮮魚店を営む上原恵子さん(63)は「魚をより味わってもらえるようネタも厚く切っている。シマムンが詰まったすしなので、ぜひ食べてみて」と笑顔で話した。

島で取れたイラブチャーとマグロを使った漬けすし「伊平屋寿司」
「島の魅力が詰まった伊平屋寿司を食べてほしい」と話す上原恵子さん=1月31日、伊平屋村

濃厚スープ 食べなきゃ損

ミーバイそば海産物料理 海魚

 「この機会に食べなきゃ損するよ」と話すのは「海産物料理 海魚」のオーナー野甫武志さん(55)。ミーバイでだしを取り、村産モズクを練り込んだ麺を使用した「ミーバイそば(850円)」を販売する。

 麺はツルツルとした食感で、ミーバイの頭や骨でだしを取った濃厚スープとよく合う。店では、1日50食を売り上げる人気メニューだ。

 トッピングには、ミーバイのムニエル(切り身)と島のミネラルをたっぷり含んだンジャナバー(ニガナ)やフーチバー(ヨモギ)、島の特産品の生モズクが添えられる。

 野甫さんは「体に良いものを食べてもらいたいと島の野草を使っている。汁も脂っぽくないので、最後の一滴まで飲み干してほしい」と話した。

ミーバイそば
ミーバイそばをPRする野甫節子さん=1月31日、伊平屋村

クバ笠作ろうよ

きょう・あす諸見さん講師

 前回、大好評だったクバ笠作りの体験教室が今回も開催される。島内で唯一、クバ笠作りを続ける諸見美咲子さん(66)が講師を担当する。

 諸見さんは「昔は各家庭で作っていた。いまは作れる人も少なくなっているので、この機会に興味を持ってもらいたい」と呼び掛けた。

 クバ笠制作体験は8、9日の両日、タイムスビル2階ギャラリー。午後1時受け付け。1日限定10人で、料金は3500円。事前予約が必要。問い合わせは沖縄タイムスサービスセンター、電話098(869)5446。

クバ笠作りの体験を呼び掛ける諸見美咲子さん=1月31日、伊平屋村島尻

伝統の技 100人が披露「蝶千鳥」など12演目

あすから2日間

 9、10日の両日には伊平屋村民による伝統芸能公演がある。島の豊年祭など各字で踊られてきた「伊平屋島」「蝶千鳥」など12演目を総勢約100人が披露する。

 田名区の公民館では夜になると、仕事終わりの村民が集まり、公演に向けて「蝶千鳥」の練習に励む。

 蝶千鳥は、背中にチョウの羽を付けた男性と花に見立てた女性が踊る男女の恋情緒を描いている。

 初めて踊りに参加する上原拓海さん(33)は「本番1週間前から週5回集まって練習している。次の世代に引き継いでいくためにもしっかりと踊りを覚えて、本番では失敗しないようにしたい」と意気込んだ。

 会場はタイムスホールで、午後4時開場。料金は1500円(物産展で使える500円のクーポン付き)。

 問い合わせは伊平屋村民俗芸能保存会、電話0980(46)2003。

蝶千鳥の練習に励む田名区民=1月31日、伊平屋村田名

プログラム

【8日(金)】

10時半 オープニングセレモニー

11~19時 物産・グルメフェア

13時 受け付け クバ笠制作

【9日(土)】

10~19時 物産・グルメフェア

13時 受け付け クバ笠制作

16時 開場 伊平屋村伝統芸能公演

【10日(日)】

10~18時 物産・グルメフェア

12時半 開場 現代版組踊「てるしのの光」公演

15時半 開場 伊平屋村伝統芸能公演

特産品販売・飲食・イベント盛りだくさん

【1階物産コーナー】

1階エントランスホールで販売される伊平屋村の物産品(提供)

・JA伊平屋支店(ちゅらひかり、玄米、黒糖各種など)

豊かな自然の中で育ったJA伊平屋支店の米「ちゅらひかり」(提供)

・伊平屋村漁業協同組合(もずく麺、太もずくとアーサの佃煮、島そば、スクガラスなど)

・海産物料理 海魚(スーファイ、夜光貝、タカセ貝、島ダコ薫製など)

・ナトゥーラいへや(かまぼこ、黒糖まんじゅう、いへや大福など)

・伊平屋酒造所(たつ浪11年古酒42度、芭蕉布10年35度、照島米25度など)

島の人に愛され飲み継がれる伊平屋酒造所の泡盛「照島」(提供)

・藤田食品(黒糖パウンドケーキ、もずくのたまご、黒蜜など) 

・海やから千増(黒糖うずまきもち、黒糖あがらさー・ナントゥ、塩もずくなど)

島の黒糖を使った海やから千増の「黒糖あがらさー」(提供)

・上原水産(ナーガラス、マグロカマ、生アーサ、アンダーミソ)

・倶楽部 野甫の塩(手もみ完全天日塩 塩夢寿美、天然にがり、塩夢寿美の塩かりんとうなど)

・パパイヤ玉城(てるしの一味)

辛さが売りのパパイヤ玉城が販売する「てるしの一味」(提供)

・いへや“野の菜”物語(琉球琥珀キャラメル、サトウキビジュースなど)

【1階エントランス・公開空地=飲食コーナー】

・伊平屋村漁業協同組合(まぐろカレー、マグロ餃子、チヌマンワタジューシー)

・海産物料理 海魚(ミーバイそば、いかすみ汁、もずく丼、もずく天ぷらなど)

あんかけのモズクに鶏肉とニンジンが入った海産物料理 海魚の「もずく丼」

・ナトゥーラいへや(かしき、かまぼこ)

・伊平屋村商工会青年部(ヒージャー汁 1日限定100食)

・ゆいみ(カーサムーチー、サーターアンダギーなど)

【2階ギャラリー】

・伊平屋島観光協会(伊平屋村観光PR)

・村内活動紹介(イベント活動「まつり・ムーンライトなど」、教育活動「東大塾・英語キャンプ」など)

・伊平屋村総合推進室・伊平屋村教育委員会(伊平屋村分村80周年展示会)

・伊平屋写真展(仲地、譜久村)

・体験コーナー(クバ笠制作)

※クバ笠制作は1日限定10人 約2時間、料金3500円

・抽選会

【3階タイムス・ホール】

・伊平屋村伝統芸能公演

・現代版組踊「てるしのの光」公演

食材たっぷり用意

伊礼幸雄村長

伊礼幸雄村長

 昨年は予想よりも多くの人に来てもらい、準備していた料理がすぐに売り切れてしまった。「いへやじゅうてー」の心で、今年は島からたくさんの食材を持って行き、多くの人をもてなしたい。

 フェアでは、島の文化や魅力を味わってもらいたい。

島の魅力いっぱい

伊豆味文徳商工会長

伊豆味文徳村商工会長

 2回目となる今回も島の魅力が詰まったフェアとなっている。1階の飲食コーナーでは島の食材を使った料理が並び、2階ではクバ笠作りも体験できる。3階では、子どもから大人まで出演する伝統芸能の公演もある。この機会に島の魅力を知ってもらい、島にも足を運んでもらいたい。