基本を大切にした古くて新しい、一本の筋が通ったかつおだしの沖縄そば。だしを取る昆布の切り方一つにもこだわり抜き、あっさりながらもコクの残るスープは優しい気持ちに浸りたい時にぴったりだ。ぶれない味の秘密は、塩分濃度まで体に負担の少ないよう計算し尽くした独自の理論にある。

海の香りを楽しめる「生アーサまいにち食堂そばセット」(1090円)

まいにち食堂を営む伊波和晃さん(右)、真理子さん夫妻=7日、読谷村喜名

読谷村喜名「まいにち食堂」の場所

海の香りを楽しめる「生アーサまいにち食堂そばセット」(1090円) まいにち食堂を営む伊波和晃さん(右)、真理子さん夫妻=7日、読谷村喜名 読谷村喜名「まいにち食堂」の場所

 「伝統料理として子や孫の世代にかつおだしの沖縄そばの味を残したい」と店主の伊波和晃さん(38)、真理子さん(39)夫妻。ラーメンに押されがちな沖縄そばに危機感を覚えて、2017年3月に飲食関係の仕事を経て開店した。

 無類の沖縄そば好きで理系の和晃さんがだしを「設計」する。甘み・塩味・酸味・苦み・うま味の「五味」のバランスを緻密に追求し、少しずつ味を深化させてきた。塩分濃度は人間の血液と同じ濃度に保っている。究極の目標は「自分が死ぬ時に食べたい沖縄そば」だ。

 スタンダードな「軟骨ソーキそば」(730円)、「三枚肉そば」(730円)もお勧めだが、一押しは県内で珍しい「生アーサまいにち食堂そば」(940円)。生アーサならではの磯の香りが食欲をくすぐり、志林川豆腐(うるま市)のゆし豆腐、特製ダレに漬け込み箸で切れるほど柔らかく仕上げたスーチカーも付く。

 親子で食べにきてほしいと店内はキッズスペースを完備。客の9割が地元客で、冷めてもおいしいと評判のジューシーは近所の人たちがよく持ち帰る。近所のやちむんの里で一個一個仕入れているという器もまた味わい深い。(中部報道部・篠原知恵)

 【お店データ】読谷村喜名390、コーポすず風1階。営業時間は午前11時半~午後3時ラストオーダー。水曜定休。8日は臨時休業。20席。駐車場は6台。電話098(958)7250。