春節(旧正月)の大型連休(4~10日)を利用し、中華圏から多くの観光客が沖縄に訪れている。中華圏では本来、親孝行を唱える儒教文化の影響で、旧正月は実家で両親と過ごす「家族だんらん」の時期とされるが、近年は生活様式の変化などで海外旅行をする人が増えている。旅先に沖縄を選んだ観光客からは「移動距離が短い」「暖かい」「子連れの旅に向いている」などの声が上がった。

ショッピングを楽しむ中華圏からの観光客ら=8日午後、豊見城市・沖縄アウトレットモールあしびなー

 8日、豊見城市の沖縄アウトレットモールあしびなーでは、買い物袋を提げた家族連れの観光客が多く見られ、中国語が飛び交っていた。

 北京でITエンジニアとして働く儲子叡(チゥーズルイ)さん(41)は昨年夏に続いての来沖。今回は南京の両親と弟を誘い、家族4人で訪れた。10年以上前から春節休みを使って海外を旅行しているという母の馬明宇(マミンユウ)さん(66)は、この時期に雪が降る南京と比べ「沖縄は暖かくて気持ちいい」という。「(都心より)人口が少なく、東京で買えるものが沖縄で買えて便利」と魅力を挙げ、免税店に入った。

 7歳と2歳の息子を連れて2家族で旅行している上海の張さん(35)は、旧正月の5日まで実家で両親と過ごし、翌日に来沖。春節の海外旅行は初めてで「上海から那覇までの飛行時間が約1時間半。近いから子連れの旅に向いているよ」と述べた。名護市のネオパークオキナワや本部町の沖縄美ら海水族館などを観光。「息子たちに日本の礼儀作法や沖縄の豊かな自然を感じてもらいたい」と話す。

 友人らと7人で来た台湾・台中市の戴樹榮(ダイシゥーロン)さん(44)は「台湾から移動時間が短い上、日本本土と違う文化の魅力がある」との理由で沖縄を選んだ。初めて春節に海外旅行し、実家では両親が妹と年を越したという。息子の志〓(ヂィーイ)さん(9)は「豚骨ラーメンがおいしく、ホームシックにならなかった」とはにかんだ。

(社会部・徐潮)

※〓は「澤」のへんが「山」