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「政治的発言はタブーじゃない!」せやろがいおじさんが語る、息苦しさの正体

2019年2月19日 05:00

幻想のメディア SNSの民主主義(13)第1部 何が起こったか

 「せやろがいおじさん」こと榎森耕助さん(31)。お笑いコンビ「リップサービス」のツッコミで、県内各地の海を背に時事問題などについて鋭くつっこむ動画をSNS上で次々発表し話題となっている。「SNSでも声を上げづらい人が沖縄には多くいる。私の動画をきっかけに自分の意見を言えるようになれば」と語る。

辺野古新基地建設現場に土砂が投入された1週間後に動画をアップした「せやろがいおじさん」こと榎森耕助さん

各候補の支持者から依頼

 昨年7月から日常生活や社会問題を題材にした動画を公開し始めたが、当初は県内の問題について取り上げることはなかった。「右とか左とか意識せずに意見しても、SNS上では必ずどちらかに分けられてしまうと感じていた」と振り返る。昨年の県知事選時は、各候補の支持者から、応援動画を作ってもらうよう依頼もされたが、自らの政治的スタンスを公にすることにためらいを感じて沈黙を保った。

 〈沖縄終わった〉

 しかし知事選投開票日の夜。玉城デニー候補の当選に対するSNSユーザーの反応を見て「このままでは県民が分断される」と強い抵抗を覚えた。気付けば翌日には県知事選についての動画を撮影。続いて辺野古新基地建設に関する動画も公開した。

 〈何も知らないのに発信するな〉

 〈勉強不足〉

 県内の問題を取り上げた動画は話題になる一方、異なる意見を持つSNSユーザーからの中傷が今も続く。芸人という職業を理由に、身近な地域の政治的な話題を取り上げることを疑問視する声も寄せられているという。

基地問題は拡散少なく

 榎森さんによると、新基地建設問題を扱った動画は、ほかの動画に比べ拡散された数が少ない。「辺野古の動画をリツイートするだけで、政治的な意思表示をしていると思われるので控えている人が多いのでは」と分析し、「政治についての自分の情報ソースを示すことすらもためらわれる息苦しさが実社会にある」と語る。

 だからこそ、SNS上で自分とは違う意見も受け入れ、発信していくことの大切さを説く。「政治について発信することがタブーなのではなく、中傷的なコメントでたたいてくる人たちがタブーだと捉えられる社会になってほしい」。そう願い、今後も海に出続ける。(「幻想のメディア」取材班)

〈ご意見・情報をお寄せください〉
gensou@okinawatimes.co.jp
社会部FAX098(860)3483

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