「いまだに信じられず、混乱している状況です。ですが、しっかり治療をすれば完治する病気でもあります」

 競泳女子のエース、池江璃花子選手(18)が白血病と診断されたと12日、自身のツイッターで公表した。

 突然の病に一番ショックを受けているのは本人であろう。それでもツイッターでは「一日でも早く、さらに強くなった姿をみせられるよう頑張っていきたい」と気丈な気持ちをつづっている。

 記者会見したコーチは「前向きな姿勢で立ち向かっていて、必ず(病に)勝つという姿勢を見せている」という。

 来年4月の五輪代表選考会までに復帰できるかどうか現時点で見通せない。

 しかし、いまは治療に専念することを最優先してほしい。周りも闘病生活を静かに見守ってもらいたい。

 オーストラリアで合宿練習をしていたが、激しく肩で息をするなど異変が見られた。現地の病院で検査を受け、即帰国。再検査で判明した。

 池江選手は個人5種目の日本記録を持ち、昨年8月のジャカルタ・アジア大会では6冠を達成、最優秀選手に選ばれるなど圧倒的な存在感をみせた。東京五輪のヒロインと期待は高まるばかりだった。

 池江選手は13日に更新したツイッターでは、「骨髄バンクの登録をした」「輸血、献血をした」などのメッセージが寄せられたことに「つらい思いをしてる方たちにも、本当に希望を持たせていただいています」と感謝。「必ず戻ってきます」と再起へ強い意欲を示した。

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 白血病は血液のがんの一種で、抗がん剤による治療が難しくなった場合に骨髄移植の方法がとられる。

 日本骨髄バンク(東京)には問い合わせが殺到した。

 同バンクによると、ホームページでの資料請求は通常1日5、6件というが、12~14日は驚異的な急増をみせた。

 電話による問い合わせも通常数件にとどまるが、13~14日は電話は鳴りっぱなし。内容はドナー登録や寄付の申し出が目立つという。

 県内でも骨髄バンクへの登録が伸びた。県赤十字血液センターによると、くもじ献血ルームで、登録者が13、14両日で計17人。直近の2カ月の計13人を軽く超えた。

 国内のドナー登録者は約49万4千人、県内は約2万4千人。移植を希望する患者で実際に提供を受けることができるのは6割弱といわれ、移植できるケースを増やすには一人でも多くの登録が必要だ。

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 同じ病にかかったアスリートや俳優をはじめ国内外から多くの励ましが寄せられた。厳しい環境の中にいる池江選手が同病者への気遣いも忘れないのは素晴らしいことだ。

 こんな中で「本当にがっかりしている」「(五輪の)盛り上がりが下火にならないか、心配している」と信じがたい発言したのが桜田義孝五輪相だ。池江選手には資質を欠いた桜田氏の発言を気にする必要はまったくない。

 人気お笑い芸人「せやろがいおじさん」の動画ではないが、元気になって沖縄のきれいな海に泳ぎにきてほしい。