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また国を追認した係争委 沖縄県は司法決着へ準備

2019年2月19日 09:30

 名護市辺野古の新基地建設を巡り、国地方係争処理委員会が承認撤回の執行停止を巡る沖縄県の主張を却下したことで、県は司法の場での決着に向けて準備に入った。係争委が19日に決定通知書を発送し、到着してから30日以内が裁判所への提訴の期限となる。

記者の質問に答えることなく、無言で県庁を後にする玉城デニー知事=18日、県庁

辺野古埋め立て承認撤回を巡る動き

記者の質問に答えることなく、無言で県庁を後にする玉城デニー知事=18日、県庁 辺野古埋め立て承認撤回を巡る動き

提訴時期、県民投票に左右されず

 翁長雄志前知事が埋め立て承認を取り消し、国交相が執行停止をした際も県は係争委に不服を申し立てたが、2015年12月に却下された。当時の翁長知事は16年1月に提訴の考えを発表し、翌2月に提訴した。

 今回も16年と同様に、執行停止は国の違法な関与として、関与取り消し訴訟を福岡高裁那覇支部に提訴することが想定される。

 辺野古埋め立ての賛否を問う2月24日投開票の県民投票で県は中立の立場で投票の事務を担うが、県幹部は「係争委は国土交通相の撤回の執行停止が違法かどうかの話で、埋め立て賛否とは直接つながっていない」とし、提訴の時期は県民投票に左右されないとの考えを示す。

 ただ、係争委が19日に決定通知書を発送して20日に到着した場合、県は到着後に弁護士と協議して知事が対応について最終決定を下すため、結果的に24日の県民投票後となる可能性もある。

 また、別の幹部は係争委の判断が県民投票の投票行動に影響するかについて「個人を救済する法律を沖縄防衛局が利用して執行停止を求め、同じ内閣の国交相が認めるのは明らかにおかしい。それを認めるような判断が出た。逆に、投票では辺野古に反対する意見はさらに高まるのではないか」との見方を示した。

県「誠に残念だ」/国「当然の結果」

 国地方係争処理委員会が国土交通相の埋め立て承認撤回を執行停止したことを「違法な関与」とする県の申し出が却下されたことを受け、玉城デニー知事は18日、「誠に残念だ。(却下の)決定通知書を精査した上で対応を正式に決定したい」とのコメントを発表した。一方、政府は「当然の結果」と淡々と受け止めた。

 同時に、係争委の判断はあくまでも国土交通相の執行停止という国の関与についての判断で、県が行った撤回の適法性についての判断ではないと強調。「現在も撤回は有効との立場で、適法性を全力で訴えていく」としている。

 謝花喜一郎副知事も「しっかり審理してもらいたかったが、係争委でないとするなら司法の判断になる」と述べ、弁護団と協議して対応を決める考えを示した。

 政府関係者は「県の申し出は2015年も却下されており、当然の結果だ」と話した。今回の却下を受け、県の埋め立て承認撤回の効力が失われている状況は変わらず、工事を加速させたい考えだ。

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