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【Q&A】あらためて知りたい辺野古県民投票 正しい記入例は? 投票運動はOK?

2019年2月20日 06:00

 名護市辺野古の新基地建設に伴う埋め立ての賛否を問う県民投票が24日、投開票される。辺野古埋め立てに絞って県民が直接意思を示すのは初めてで、国内外からも注目が集まっている。すでに県内各地で期日前投票も始まっている。県民投票を前に、あらためて投票に至った経緯や意義、埋め立てを巡る政府、県の主張などをまとめた。(「県民投票」取材班・嘉良謙太朗)

投票方法 いずれかに「○」だけ

 投票では埋め立てについて、「賛成」「反対」「どちらでもない」のいずれかの欄に「○」を一つだけ記入するんだ。○を複数の欄に記入したり、×や△などの記号、文字を書いたりした場合は、白紙と同様に無効となるので注意してね。

 投票できる人は13日時点で日本国籍を有する満18歳以上(14日生まれも含む)で、県内の市町村に3カ月以上住所があり、投票資格者名簿に登録されている人となっているよ。

 仕事や旅行などで投票日当日に投票できない人たちのために期日前投票があり、指定病院・施設に入院中の人などもその施設内で不在者投票ができるんだ。目の不自由な人のために、点字投票用紙も準備されているよ。

Q1 なぜ実施することになったの?

◆民意を明確に示す

 今回の県民投票は、米軍普天間飛行場の代替施設として国が名護市辺野古沖で進めている新基地建設のための埋め立てについて賛否を問うことが目的なんだ。辺野古の問題だけに絞って投票するのは初めてだね。

 県民はこれまでの選挙で何度も新基地反対の民意を示してきたんだけど、政府は「選挙の争点はさまざま」として工事を進めているんだ。昨年12月にはついに埋め立て区域に土砂が投入されたね。

 

 辺野古の問題を巡って国と県が争った裁判でも、2016年の福岡高裁那覇支部判決で、新基地反対の民意なのか、基地負担軽減を求める民意なのか明らかではないと判断されたんだ。

 こうした背景もあって、じゃあ辺野古の問題一本に絞った県民投票で民意をはっきりさせようと、市民グループの「『辺野古』県民投票の会」が署名を集めて、県に県民投票条例の制定を求めたのが始まりだよ。

 県民投票では「賛成」「反対」「どちらでもない」の3択で埋め立ての賛否を問うんだけど、もともとは賛否の2択だったんだ。でも、5市の市長が県民投票の不参加を表明して全市町村での実施が難しくなったので、3択で政治決着したという経緯があるよ。

Q2 辺野古埋め立て 政府と県の主張は?

◆県は反対 国は推進

 政府は普天間飛行場の危険性を除去し、在日米軍の抑止力を維持するためには「辺野古が唯一の解決策」だと強調しているよ。

 理由として、在沖米海兵隊は複数の部隊や司令部機能の連携が不可欠で、普天間の回転翼機が訓練や演習で日常的に活動を共にする組織の近くにいる必要があるとしているんだ。普天間で1万数千戸必要だった住宅防音がゼロになり、施設面積も約3分の1以下になるので負担軽減につながるとも言っているね。

 一方、県は広大な米軍基地は地域振興の阻害要因で、県民も過重な基地負担の是正を求めていることから、これ以上の基地は認められないとの立場だよ。

 辺野古でなければならない根拠も乏しいとして、埋め立てに反対しているんだ。

 昨年8月には埋め立て海域に軟弱地盤や活断層が見つかったこと、辺野古の周辺の建物が高さ制限に抵触していること、環境保全対策に問題があることなどを理由に埋め立て承認を撤回したよ。

Q3 これまでにもやったことあるの?

◆96年、沖縄で全国初

 住民投票は全国各地で行われているんだけど、都道府県単位の住民投票は全国で2例目になる。ちなみに1例目も1996年に沖縄県であった「日米地位協定の見直しおよび基地の整理・縮小に関する県民投票」だった。結果は賛成が89.09%を占めたよ。

 

 97年には名護市で「米軍のヘリポート基地建設の是非を問う市民投票」があり、条件付きを合わせた反対票が52.85%で、賛成票を上回った。でも、その3日後、当時の比嘉鉄也市長は受け入れを表明したんだ。

 2015年に与那国町であった陸上自衛隊沿岸監視部隊配備の是非を問う住民投票では、賛成側が勝利したね。県内で市町村が誘致する自衛隊配備も初めてとなったよ。

Q4 普通の選挙とどう違うの?

◆投票運動は自由

 県民投票条例では投票運動について「自由とする。ただし、買収、脅迫などにより県民の自由な意思が制約され、または不当に干渉されるものであってはならない」と定めているんだ。

 

 つまり、自由な意思の制約や不当に干渉する行為は禁じられているけど、それ以外の投票運動は基本的に自由にできるということだね。

 選挙では戸別訪問や署名運動、特定公務員(選挙管理委員会の職員など)や18歳未満の選挙運動などを禁じているんだけど、県民投票の運動ではこういった事項も規制されていないよ。

 ただ、許可を得ないで設置したポスターやのぼり旗は、道路法や県屋外広告物条例といった個別の法令などで規制されることもあるので、法律に抵触しない形で設置する必要があるね。

Q5 メリット・デメリットは?

◆反対多数なら県に追い風

 今回の県民投票は辺野古の新基地建設問題だけに焦点を当てて投票するため、民意を明確に示すことができるという利点があるね。県は辺野古の埋め立て承認撤回を巡って国と争っているんだけど、仮に反対の民意が多数を占めれば、県にとって追い風となるね。

 一方、県民投票は法的拘束力を持たないので、必ずしも投票結果が反映されるとは限らないんだ。菅義偉官房長官は会見で、結果にかかわらず辺野古移設を進める考えを示していて、反対が上回ったとしても政府が計画を断念する可能性は低いかもしれないね。

Q6 投票結果はどうなるの?

◆知事は尊重

 県民投票条例では「賛成」「反対」「どちらでもない」の選択肢の中で、いずれか多い数が投票資格者総数の4分の1に達したときは、知事はその結果を尊重しなければならないと定めているよ。13日時点の投票資格者総数は115万6295人なので、4分の1の数は約28万9千票だね。

 

 4分の1に達した場合は、首相や米大統領に結果を通知するとも定められているんだ。どうやって結果を届けるかはまだ決まっていないんだけど、玉城デニー知事は「1996年の(県民投票の)状況を勘案して、どのように行うか決めていきたい」としているよ。

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