【本部】沖縄美ら島財団総合研究センターが幻の深海魚と呼ばれる「リュウグウノツカイ」の人工授精と人工ふ化に世界で初めて成功した。約20匹の赤ちゃんが生まれたが、19日までに全て死んだという。

ふ化したリュウグウノツカイの赤ちゃん(沖縄美ら島財団総合研究センター提供)

新種の「シマツノコシオリエビ」(沖縄美ら海水族館提供)

ふ化したリュウグウノツカイの赤ちゃん(沖縄美ら島財団総合研究センター提供) 新種の「シマツノコシオリエビ」(沖縄美ら海水族館提供)

展示のエビは新種だった

 また同財団が運営する沖縄美ら海水族館で2011年から展示してきたコシオリエビが、新種の「シマツノコシオリエビ」であることが20日までに分かった。

 リュウグウノツカイの人工授精は、1月28日に読谷村都屋の大型定置網に掛かりその後死んだリュウグウノツカイ2匹の体内から取り出した精子と卵子を使った。約2週間後に赤ちゃんが誕生。赤ちゃんは全長約7ミリで、生きたプランクトンを与えたが食べず、衰弱して死んだという。

 同センターの岡慎一郎理学博士は「今後は、赤ちゃんの映像や標本を使って、生態系の解明をしていきたい」と話している。

 シマツノコシオリエビは11年1月、久米島沖の県海洋深層水研究所の取水口(水深612メートル)で採取された。ミナミツノコシオリエビとして展示していたが、島根大学の大澤正幸氏に写真や標本を提供したところ新種であることが判明した。

 今年2月、沖縄美ら島財団は大澤氏と共同で動物分類学の学術雑誌「Zootaxa(ズータクサ)」に論文を公表した。

ふ化したリュウグウノツカイの赤ちゃん(沖縄美ら島財団総合研究センター提供)