福島県の東北サファリパークから沖縄こどもの国にホワイトライオンの雌リズムがやってきて1カ月が過ぎた。お披露目式では大勢の客を前にひるんでしまったが、遊び盛りの生後6カ月、持ち前のおてんばぶりをすぐに取り戻し、愛嬌(あいきょう)をふりまいている

▼一足先に来た2歳上の雄セラムの花嫁候補である。セラムは好奇心旺盛で優しく、おっとりタイプ。飼育員の間では年下のリズムが引っ張るカップルの誕生に期待がかかる

▼飼育員は日々、身近に接するから性格の違いも相性もだいたい分かる。図鑑に載る生態と違って性格はそれぞれ異なる。名前で覚えて個性に触れるのも動物園の楽しみ方の一つだ

▼飼育員31年目の動物園課長の大宜見こずえさん(51)にはかけがえのない同期がいる。40歳になる雄のチンパンジーすぐるだ。9歳で初めて出会ったとき、先輩のチーコとハナコにいじわるをされ、独りでいることが多かったという

▼最初にしっかりとあいさつできなかったことが不興を買ったらしい。不器用なすぐるをフォローする中で心がつながり、話しかければそっと寄ってくる「茶飲み友だち」のような関係になった

▼セラムとリズムは来夏に結婚する予定で赤ちゃんが産まれれば県内初となる。気は早いが、「おてんば」と「おっとり」どちらのDNAが勝つのか楽しみだ。(溝井洋輔)