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米軍ゲート前「殺人鉄板」に悔い 信念通し「反対」投じる 県民投票

2019年2月23日 18:00

 2014年7月24日夜、名護市辺野古のキャンプ・シュワブゲート前の国道に、山なりの突起が並ぶ鉄板が敷かれた。ちょうど新基地建設に伴う資材搬入で工事車両の出入りが増え始めた時期。沖縄防衛局はタイヤの泥落としや路面保護を理由にしたが、新基地建設に反対して座り込みを続けてきた市民側は「運動弾圧が目的」と批判した。転べばけがをしかねず、「殺人鉄板」という物々しい呼び名も付けられた。

米軍キャンプ・シュワブゲート前に沖縄防衛局が設置した山型状の突起が並ぶ鉄板。新基地建設に反対する市民らからは「抗議活動の弾圧が目的だ」と指摘された=2014年7月29日、名護市辺野古

 防衛局に対して鉄板設置のための道路占用を認めたのは、国の出先機関である北部国道事務所だ。実はいったん防衛局側に認められない方針を伝えたものの、結局は方針転換した。元幹部の男性は「不本意だった」と悔やむ。

 道路法では、道路に物を設置する場合、原則として道路以外にスペースがないことが条件になる。基地側には十分な場所があると考え、防衛局側との話し合いの場で伝えた。「なぜそこに置くのか」と疑問を感じた。

 ほどなくして、上層部から電話が入るようになった。

 国の事業の場合は特例で、道路管理者が同意すれば設置できる。そうした規定を踏まえ、上層部から「国策だから協力すべきだ」「同意しても違法ではない」と迫られた。

 大学で学んだ土木の知識を生かしたいと公務員になり、国道に関わる仕事で長くキャリアを積んだ。信念も、誇りもあった。だが 「目に見えない政府の圧力」にあらがい切れなかった。

 もともと普天間飛行場周辺で生まれ育ち、米軍絡みの事件・事故や騒音を身近に感じてきた。退職後は新基地建設に反対する県民大会にも足を運ぶ。

 「辺野古に関しては何がなんでも強行してくる」と、国の力を誰よりも肌で感じている。それでも、県民投票の期日前投票では「反対」を投じた。今度は、信念を押し通した。(「県民投票」取材班)

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