ある少女は多くの人に迷惑をかけ傷つけたことを反省し「もうこれ以上後悔はしたくないし、自分から逃げたくもない」と決意を記した
▼沖縄女子学園から年に1度の学園だより「しおかぜ」が届いた。少年院送致になった14~20歳の少女の文章をまとめたものだ
▼別の少女は、母親への手紙として「自分を傷つけることで周りも傷つくことに気づいた」でも「どうやったら自分を大切にできるのか、まだわかりません」と書いた。また別の少女は、花の種まきから開花までを絵と文で表現し、自分と重ね「自分も頑張んなきゃ」って思える、とつづった
▼少女たちは当初、感情を表現するのに「むかつく」「うざい」など少ない言葉しか持たず、会話での意思疎通が苦手な場合が多いという。それが、課題や日記などを通して自分をふり返り、気持ちを言葉で表現し相手の思いに気づいていく
▼怒りやイライラを爆発させるしかなかった子が、感情のコントロールを覚えたり、自分の中の寂しさを認め、どうすればいいかを探り、家族や他者との関係を築き直そうとする姿が文章から浮かぶ
▼外の世界では強い風が吹きつけるかもしれないが、園によるとここ数年、再入院はほとんどないという。過去の過ちを乗り越え立ち直れるよう、見守れる社会でありたいと思う。(安里真己)