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「意思を示しても変わらない」県民投票行かなかった人、理由は諦め 複雑な沖縄の現実

2019年2月25日 06:00

 沖縄県民投票では、半数が投票に行かなかった。「賛否を選べなかった」「民意を示しても変わらない」。悩みや諦めなどさまざまな声が上がった。

那覇市内に立てられたのぼり=23日午後

 基地問題には関心があるという中城村の公務員の男性(29)は「普天間飛行場はなくしてほしいが、辺野古の自然が壊されるのも納得できない」と複雑な思いを口にする。

 泊高校に通い、投票権を得たばかりの男子生徒(18)も悩んだ末、投票には行かなかった。「辺野古の新基地建設には反対だが、これまでの政府の姿勢を見ると民意を示しても何も変わらないのでは」と、諦めたような表情だった。

悩んだ末に1票を投じた人も

 辺野古新基地建設のみに絞って直接意思を示した県民投票は、反対が7割を超える結果となった。紆余(うよ)曲折を経て全県で実施され、県民は立場を超えて、悩み、自分なりの理由を見つけて1票を投じた。

 新基地建設が進む大浦湾を望む名護市役所久志支所を訪れた女性(79)は「反対」に投じた。「現場を見るだけで気持ちが壊れていく思いがする。癒やしの海を『戦場』に変えられている」と憤った。

 同市辺野古、豊原、久志の久辺3区。久志コミュニティセンターで投票したパートの女性(49)は「基地建設をストップさせることは難しいかもしれないが、沖縄の未来を考えると、全国に『私たちは反対だ』という思いをはっきり伝えたい」と語った。

 2017年12月、米軍普天間飛行場所属ヘリの窓が落下した宜野湾市新城の普天間第二小学校。投票所の同校体育館では、子ども連れの市民の姿も。

 3年前に辺野古から普天間に引っ越した40代女性は赤ちゃんを抱っこしながら投票し、○を付けたのは「どちらでもない」。「普天間は住民が多いから危険だし、埋め立てが進む新基地に反対しても意味がない。県外も受け入れてくれないし、堂々巡り」

 「反対」に○を付けた女性(32)は「普天間の負担を辺野古に移しても沖縄の現状は変わらない。私はハーフなので反対、賛成と言いにくい雰囲気がある。同じ思いをする人が増えてほしくない」と胸の内を吐露した。

 故翁長雄志前知事の地元、那覇市の大道小学校でも早朝から市民が足を運んでいた。会社員の男性(22)は「住宅地に囲まれる普天間飛行場は、海沿いの辺野古に移した方がまだ安全だ」との理由から「賛成」に入れた。

 米軍用地返還後の跡地利用で発展した同市新都心地区。市緑化センターで投票した大学生の男性(18)は、初の投票で緊張したという。「学校などで沖縄の歴史や基地問題を学んできた。やっぱり、好きな沖縄に現在のように基地が多過ぎるのは嫌だなと思った。意思表示できてよかった」とほっとした様子だった。

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