ウチナーの若者たちの活動が昨年から目立つようになった。それは遠く米国ニューヨークからも分かる。ウチナーンチュとしてのアイデンティティー、連帯感が強まっていくのを感じている。

 故翁長雄志前知事の「イデオロギーではなくアイデンティティー」との言葉が頭に浮かぶ。

 「島を去っても、あなたからはウチナーは去らない」と言われたことがある。ルーツ(Roots)とは「特に自分や先祖が生まれ育った土地との文化的・感情的な結び付き、所属感、心のふるさと」と定義され、私にとってルーツはウチナーだ。外に出たからこそ、その思いは一層強くなった。

 那覇出身でニューヨーク在住の写真家、国吉トキオさん(38)は、沖縄に限らず、海外に出ていく若者が減っていることを危惧し、「違う常識がある環境に身を置いてみると、おのずと視野は広がっていく」と語る。そして「何か得たものを将来、沖縄に還元できれば最高だと思う。飛び込む勇気と好奇心があれば、後はどうにかなる」と、島の若者たちへエールを送る。 

 本土や海外で学び、客観的に物事を見る力を養い、勇気を持って有言実行する。

 名護市辺野古の新基地建設の中止を米ホワイトハウスに請願している県系ハワイ4世のロブ・カジワラさん(32)らと共に、今年1月にデモ集会を開催した大竹秀子さん=ニューヨーク在住=は、若い世代の行動に驚いた。

 県民投票の全県実施を求めてハンガーストライキを実施した元山仁士郎さん(27)にも触れ、「事を動かすのはビジョンとタイミング。元山さんもロブも、土砂投入が始まり『万事休す感』が立ち込めかけた時に、残された最後の希望の光のように立ち上がった。それが強烈だった」と振り返る。2人の共通点として「民主主義と世間の人々の力を信じ、民主主義の底力を生き返らせようとしている」と評した。

 2月中旬、訪沖前のカジワラさんに話を聞くと、「県民投票は沖縄だけでなく、世界的に重要な問題で、国際社会は沖縄に注目している。われわれはウチナーンチュの人権、環境を守らなければならない。ウチナーンチュとして誇りを持とう」と若者へのメッセージをもらった。 

 ウチナーヌ 若ムンチャー ヒヤミカチ アビレー! (沖縄の若者たちよ、気合を入れよう!)(てい子与那覇トゥーシー)=第4月曜日に掲載

(写図説明)「わんや とぅら でむぬ はにちきてぃ たぼり」(私は虎だから翼を付けておくれ)。ロブ・カジワラさんをイメージして書いた虎のイラスト