過日、年に1度というにぎやかな“やちむん市”に出かけた。沖縄伝統の焼き物が所狭しと並ぶ中、ある一角だけ早々に売り切れの札が立ててある。興味にかられ店舗名で検索してみれば、伝統だけにとらわれない新鮮な感覚が売りのようだ。

「サムライマラソン」

 舞台は幕末。日本がペリーによって開国を迫られる中、開国は口実であり、侵略が目的と危ぶんだ安中藩主板倉は、有事に備えて藩士の心身を鍛えようと15里の遠足(とおあし)を計画する。一番には望みの物を授けると宣言したものだから、誰もかれもが色めき立ち、走る走る。

 本格的な時代劇だが、監督はイギリス人。何もかもが型破りで、現場は大いに混乱を極めたらしい。

 だがその型破りを楽しんだ俳優たちが創りだす世界がここにある。(スターシアターズ・榮慶子)

シネマライカムで上映中