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J2「先輩」に学ぶ、大宮アルディージャと街の固い絆 FC琉球アウェー戦ルポ

2019年3月9日 05:12

 サッカーJ2に今季から参戦しているFC琉球。ハイレベルなリーグに戦いの場を移し、より注目度も高まっている。「J2元年」の今季、初のアウェー戦の相手はJ1経験もある大宮アルディージャだった。Jリーグが掲げる地域密着を実践しサッカーによる街づくりを進める“先輩クラブ”の街を歩いた。

大宮駅を出ると、すぐに目に付いた「歓迎」の横断幕

ゴール裏に陣取った大宮サポーター。琉球は4-3で逃げ切ったが、アウェー戦での相手応援はこれからも脅威となりそうだ=2日、さいたま市・NACK5スタジアム大宮(エムアイプランニング撮影)

大宮駅を出ると、すぐに目に付いた「歓迎」の横断幕 ゴール裏に陣取った大宮サポーター。琉球は4-3で逃げ切ったが、アウェー戦での相手応援はこれからも脅威となりそうだ=2日、さいたま市・NACK5スタジアム大宮(エムアイプランニング撮影)

琉球歓迎の横断幕

 「ようこそ大宮へ 歓迎FC琉球 アルディージャ後援会 すずらん通り正栄会」

 2日のアウェー戦。大宮駅を出ると商店街のアーケードに掲げられた横断幕が目に飛び込んだ。琉球サポーターもこの横断幕に気持ちが和んだ人も多いはず。スタジアムへと向かう気持ちも高ぶる。駅から徒歩で約20分。スタジアムまで誘導してくれるように、通りは大宮のチームカラーのオレンジ色のペナントで彩られている。途中にあったグッズショップも盛況のようだ。キックオフまでまだ2時間あるが、進む人の群れは途切れない。

「地域目線」大切に

 「幅広い年齢がスタジアムに足を運んでくれるのがうちの特徴だが、初めの頃はユニホームなんか街で着けている人はいなかった」と教えてくれたのは、昨年20周年を迎えた後援会の染谷伊久夫理事長(64)だ。

 ファンクラブとは違い、(1)サッカーの街づくりへの支援(2)応援支援(3)地域活動への支援、ホームタウン推進活動-を3本柱に置き、主な活動はボランティアの運営委員らが担う。「当初の『弱体』のチームが根付けるよう、商店街など地域とのパイプ役や行政への働き掛けなどを担ってきた」と染谷理事長。クラブと密にコミュニケーションを取り、時には提言もする。クラブがスクール事業に力を入れていることもあり、今では大宮のユニホームを着た子どもたちも多く見掛けるようになったという。

 染谷理事長は「地域目線」を大切にし、実情に合った地道な取り組みを強調。「クラブが地域に根差し全国各地の街が盛り上がることが一番ですよね」とライバルとなる琉球のこれからにも期待を込めた。

街にクラブとの「接点」

 サッカー専用のスタジアムは大挙した大宮サポーターで沸いた。反対の琉球側も負けじと声をからす。関東近郊のサポーターでつくる「FC琉球関東隊」の喜久川博亮さん(39)は感慨深げだった。昨年の鹿児島とのアウェー戦では琉球側が6人だったこともある。この日は初観戦の人もいて、アウェースタンド2階部分まで琉球のユニホームが広がった。「アウェー戦は全部行く」と宣言した喜久川さん。「その地方在住の県出身や県人会などにも呼び掛けるなどして関東隊も輪を広げたい」と語った。

 琉球のフロントはアウェー初戦をどう見たか。昨年11月、常勤取締役(事業統括)に専任された三上昴さん(31)は、試合を盛り上げ、広く告知する大宮側の取り組みに「街中にはクラブとの『接点』がたくさんあった」と感心。「アウェー戦で沖縄に合う部分を一つ一つ吸収していきたい」と話した。

 J2初のアウェー戦はピッチ上だけでは完結しない、地域のサッカークラブの可能性について示唆に富むものだった。(新垣亮)

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