からっと揚がった天ぷらの衣はサクサク。定番のエビやナス、カボチャに加え、ヨモギやオオタニワタリ、珍しいキンレンカの花や葉も盛り付けられている。旬の素材の甘さやほろ苦さを想像しながら口に運び、味の「答え合わせ」をするのも楽しい。

「チキン梅酢定食」(右)。天つゆで食べる天ぷら盛り合わせ(左上)は700円。自家製梅シロップのソーダ割り(左下)は300円。

アットホームな店内で「ゆっくりしてほしい」と話す料理長の島智さん(右)と美恵さん=4日、今帰仁村平敷・「島の味 うめ吉亭」

「島の味 うめ吉亭」の場所

「チキン梅酢定食」(右)。天つゆで食べる天ぷら盛り合わせ(左上)は700円。自家製梅シロップのソーダ割り(左下)は300円。 アットホームな店内で「ゆっくりしてほしい」と話す料理長の島智さん(右)と美恵さん=4日、今帰仁村平敷・「島の味 うめ吉亭」 「島の味 うめ吉亭」の場所

 具材の野菜の半分は店先の庭から採るため、「地場産中の地場産」だ。料理長の島智さん(52)は「農薬は一切使っていない。手間はかかるけどね」と胸を張る。共に店を切り盛りする妻の美恵さん(51)は「庭を見た地元の人に『この花も食べられるよ』と教わる」とほほ笑む。

 今帰仁村出身の智さんの実家を改修し、昨年3月に創作和食の店を開いた。赤瓦の古民家内には仏壇や家族写真があり、アットホームな空間が広がる。岩手県出身の美恵さんは「観光客も純粋に地元の人が住む家を見たいと思って。ゆくって(休憩して)いって、という気持ちです」

 智さんは高校卒業後、大阪や愛知の日本料理店や県内リゾートホテルで腕を磨いてきた。「和食をリーズナブルに出したかった」と話すように、「天ぷら定食」や「あぐー重」、「うな重」などの食事はサラダや小鉢付きで、値段は千円でそろえた。

 食材ごとに包丁を変えたり、魚の骨をあぶって汁物のだしを取ったりするなど、料理への手間は惜しまない。智さんは「細かい仕事は苦にならない。お金はないけど時間はあるから」と笑う。

 庭で採れた梅で作った「島家伝統」自家製梅酢の「チキン梅酢定食」もさっぱりと食べられる人気メニューだ。美恵さんは「私も実家では母に梅シロップ作りを手伝わされていた。これも縁ですかね」と笑顔。「お客がくつろげる店を目指し、末永く続けていきたい」と抱負を話した。(北部報道部・又吉嘉例)

 【お店データ】今帰仁村平敷1252。営業時間は午前11時半~午後2時、午後5時半~10時。不定休。20席。駐車場7台。電話0980(56)3245。