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「あまりにひどい」波紋広がる防衛相発言 自分の言葉で語る“岩屋流” 際立つ沖縄との乖離

2019年3月10日 05:00

 岩屋毅防衛相の国会や記者会見での名護市辺野古の新基地建設を巡る発言が波紋を広げている。「米軍普天間飛行場を返還するため」という目的を説明しようというのが本心とみられるが、現状は辺野古に固執する政府方針と「辺野古反対」の民意との乖離(かいり)を浮き彫りにしている。(東京報道部・大城大輔)

防衛族 衆院8期目 麻生派

 岩屋氏は早稲田大の雄弁会出身で、ゆっくりとした語り口が特徴。自民党内で国防部会長や安全保障調査会長を歴任した「防衛族」議員だ。衆院8期目で麻生派に所属。安保法制の与党協議主要メンバーで法整備を推し進める一方、「自衛隊のリスクは高まる」と、リスク増を認めない安倍政権に異を唱えたこともある。

 大臣就任後、記者会見などでは想定問答を集めた紙に目を落とさず、自身の言葉で語ることもしばしば。政権にとって重要課題である沖縄に関する答弁も岩屋流だ。「南西地域を守ることは沖縄を守ることであり、沖縄を守ることは日本を守るということだ」などの言い回しもある。

 「辺野古反対」が多数を占めた県民投票の結果を受けた2月26日の記者会見では、「沖縄には沖縄の民主主義があり、国には国の民主主義がある。それぞれに民意に対して責任を負っている。沖縄の民意はしっかり受け止めないといけないが、国も民主的に選挙された国会によって内閣が構成され、時の政権は日本の国の安全保障という大きな責任を負っている」と言葉をつないだ。

 記者団に「国は強大な力を持っているということを示そうとしているのか」と詰められると、「そういうことではない。沖縄の皆さんにも多くの悩みはあると思うが、国は国で悩み、考えながらこの政策を進めている」と言葉を選んだ。

「1日も早い普天間返還を」

 「辺野古に移設し、普天間飛行場を全面返還する」という政府方針の説明を尽くそうとする中、今月5日の参院予算委員会では「かねてより事業を継続させていただきたいと決めていた」と、県民投票前に辺野古の工事続行を決めていたと明かし、「あまりにひどい発言だ。直接民主主義の趣旨を理解していない」(謝花喜一郎副知事)と強い反発を買った。

 防衛省関係者は「自分の言葉で伝えようとするのは長く防衛に関わってきた岩屋さんらしい」と評する。事前決定の発言は「一日も早く普天間を返還したいという思いの中での発言だ」と解説した。

 説明する姿勢は見せるも、工事を強行している実態は変わらず民意との乖離が際立つ。軟弱地盤の改良工事が必要となり工事は長期化することが確実で、普天間の早期返還も不透明だ。

 県幹部は「政府は『沖縄に寄り添う』というが、それはまやかしだ」と批判した。

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