憲法25条沖縄集会が10日、沖縄国際大学で開かれた。憲法学者の木村草太さんが講演し、憲法の条文や生存権に関する最高裁の判例などを解説しながら、人間らしく生きる権利を知り、行使できる体制が重要だと訴えた。沖縄憲法25条を守るネットワークと県社会保障推進協議会の主催で500人が参加した。

憲法25条をテーマに講演する憲法学者の木村草太さん=10日、沖縄国際大学

 木村さんは、憲法25条の生存権を具体化した生活保護法は「最後のとりで」と指摘。最低限の生活を保障するはずの生活保護には申請や基準の面でハードルがあり、生活苦で母親が娘を殺害した事件を例に「権利は知らないと行使できず、知らされないのは権利の侵害になる」と強調。生活保護の基準が合理的なデータや根拠に基づいて定められているかなど、行政の判断過程の検証も重要だとした。

 全国で心中による虐待死が多いことなどを例に、子どもの生存権を守るため、生活保護のほかに社会的なサポートの充実を求めた。

 講演前のリレートークは、子どもの貧困や障がい者の福祉などに関わる県内の専門家10人が登壇。社会保障の制度のはざまで苦しむ人や孤立する人たちにも目を向けて、公的サービスに結び付ける環境づくりなどの情報を共有した。

憲法25条をテーマに講演する憲法学者の木村草太さん=10日、宜野湾市・沖縄国際大学