沖縄県が2021年度までに導入を目指す観光振興のための新税(観光目的税)について、有識者や業界代表らによる第3回検討委員会(委員長・下地芳郎琉大教授)は11日、宿泊料金に応じた2段階の定額制とする提言をまとめた。名称は「宿泊税」とし、1人1泊当たりの素泊まり料金が2万円未満の場合は200円、2万円以上は500円とする。

観光客でにぎわう那覇市の国際通り

観光目的税の税率について採決する委員ら=那覇市の沖縄産業支援センター

観光客でにぎわう那覇市の国際通り 観光目的税の税率について採決する委員ら=那覇市の沖縄産業支援センター

 委員会では、9委員のうち6人が2段階制を推し、納税者の支払い能力に応じて課税する税の原則があることや、既に観光目的税を導入した全国の自治体がいずれも段階制を採用していることなどを理由に挙げた。

 一方、宿泊事業者などの3委員は、宿泊料にかかわらず一律200円とする案を推した。宿泊料は部屋のタイプや季節などによって細かく変動するため、段階制にすると事務負担やシステム改修費がかさむなどと指摘した。

 県は、徴収を担う宿泊施設に対して報償金を支払う方針。これまで委員会では、徴収額の2・5%をベースとし、導入開始から5年間は0・5%上乗せする素案を示している。今後、具体的なシステム改修費用などを算定した上で協議する。

 また県は、恩納村でも観光目的税の導入が議論されていることから、二重徴収にならないよう調整する考え。

 課税対象にはホテルだけでなく短期賃貸マンションや民泊施設も含めることや、観光客だけでなく県民が宿泊した場合も徴収することを確認。約57億円と見込まれる新たな税収を管理する基金の創設なども説明した。

 検討委は20日、協議内容を県文化観光スポーツ部に提言する予定。県は部長級でつくる「県法定外目的税制度協議会」で方針を固め、条例案を県議会に提案する。可決後、総務省との協議や周知期間を経て施行するため、19年度中の施行は難しいという。

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観光目的税の税率について採決する委員ら=11日、那覇市の沖縄産業支援センター