【うるま】「第10回子どもノンフィクション文学賞」(主催・北九州市)の選考委員特別賞に、天願小1年の名護翔哉さん(7)=うるま市=の書いた「がんばりマン」が選ばれた。586グラムの超低体重出生児だった名護さん。生後4カ月に気管切開をした。声が出にくい自分を支える両親への感謝、同じ病の友達が回復した喜びなどが優しい言葉で表現される。タイトルには同級生と一緒にプールで泳げるよう、諦めず治療に頑張る気持ちを込めた。

第10回子どもノンフィクション大賞の最相葉月賞に輝いた名護翔哉さん(中央)と父磯哉さん(左)、母尚子さん=うるま市内

 全国から小学生232編、中学生512編の計744編の応募があり、選考委特別賞は小中各1点の大賞、各2点の佳作に続く賞。

 県内からの上位入賞は初めて。名護さんは「うれしかった」と照れながらも喜んだ。23日に北九州市で開かれる表彰式に出席する。

 名護さんは23週余で生まれ、新生児集中治療室(NICU)で7カ月半を過ごした。赤ちゃんのころから泣いても声が出ず、母尚子さん(49)も共に涙を流したこともあった。会話での意思疎通が難しいもどかしさを克服しようと、4歳で字を覚え、紙と鉛筆で思いを周囲に伝えてきた。

 作品は400字詰め原稿用紙に6枚。小学1年生とは思えぬ筆力を感じさせる。幼稚園の先生から教わった「チクチクことば」と「ふわふわことば」についても触れる。たんが原因で友達に「くさい」と言われ、「チクチクことば」に心を痛めた経験から、「ぼくはぜったいにつかわないでおこうときめました」とつづる。

 気管切開で闘病する友達が気管を閉じる手術をしたことについては「そのはなしをきいたとき、うれしくてたまらなかったです」と自分のことのように喜んだ。

 選考委員を務めたノンフィクションライターの最相葉月さんは「どのエピソードからも実際の場面が想像できて、いつしか作者を応援していました」と講評した。