沖縄県粟国島出身で第一工業大学航空工学科4年生の新里建人さん(22)が4月から、琉球エアーコミューター(RAC)に入社し、パイロットとして離島住民の足を支える。「離島出身だからこそ、島の人たちの気持ちに寄り添えるパイロットになりたい」と抱負を語る。

離島などの路線を飛ぶパイロットになることが決まった粟国島出身の新里建人さん=13日、沖縄タイムス社

 子どもの時から離島の抱える交通問題を実感してきた。台風のたびに品物が消える商店の棚を見て、物資が届かず島から出られなくなる離島の不便さが身に染みた。

 パイロットという職業を意識し始めたのは中学2年生の頃。当時RACが就航していた粟国−那覇路線は10人乗りで、操縦席の隣も客席だった。お客さんと楽しげに会話しながら操縦するパイロットを見て、憧れを抱いた。

 高校進学で沖縄本島に引っ越し、大学はパイロットの資格を取ることができる鹿児島の第一工業大学に進学。「夢をもらった沖縄の航空会社に、絶対就職したい」と決めていた。

 入社後の数カ月は地上業務を経験し、その後パイロットとしての訓練を受けるという。

 「パイロットは先を読む力が重要だと教わってきたが、前を見つつ、お客さんがいる後ろを気に掛けることも忘れないようにしたい」と意気込む。

 出身地の粟国島には今はRAC便は就航していないが「いつか古里にも飛べたらうれしい」と話した。