沖縄市が進めている1万人収容のアリーナの建設現場で、廃棄物の混ざった土が大量に見つかっていたことが19日、分かった。撤去費用は約12億円規模になる見通しで、本体工事費(約146億円)が膨らむのは確実。隣接地では米軍が廃棄したドラム缶が2013年に大量に見つかっており、市議からは「米軍ごみも混ざっているのではないか」との懸念も出ている。(社会部・比嘉太一、東京報道部・大城大輔)

ゴミが混じった土山。敷地内に少なくとも2つが確認された(沖縄市・1万人規模アリーナ建設地)

ゴミが混じった土山。敷地内に少なくとも2つが確認された(沖縄市・1万人規模アリーナ建設地)

 市は調査の結果、「環境や工期に影響はない」としている。

 問題の土が見つかったのは、着工した昨年8月ごろ。11月には県環境部も立ち入り調査で状況を確認したという。県の担当者は「県内で処理できる量ではない」と指摘した。市は県外搬出を検討しているとみられる。

 アリーナ建設地の一部区域は、戦後から本土復帰前にかけて住民らがごみを捨てていた。復帰後、埋め立てて闘牛場として整備された。アリーナ建設に伴い、闘牛場は18年に解体されている。

 現在、廃棄物が混ざった土は建設地の北側に山のような状態で仮置きされている。市は「処理作業と工事は並行して進めることができる。工期に遅れは出ない」と説明した。

 アリーナ建設事業には、防衛省の「再編推進事業補助金」が使われている。防衛省によると、廃棄物処理の必要性が生じたことに伴い、市側から事業計画の変更申請が出され、19日に変更を認めたという。防衛省の担当者は「変更はやむを得ないと判断した」と話した。

 アリーナの供用開始は20年9月を予定している。

 アリーナ建設地近くの仮駐車場(サッカー場跡地)では13年6月以降、米軍廃棄のドラム缶が計108本確認されている。

米軍ごみの可能性を否定

 沖縄市の1万人収容アリーナ建設中に廃棄物の混ざった土が大量に見つかった問題で、処理量が1万3500立方メートルであることが20日、分かった。市が市議会全員協議会で報告した。県外に搬出して処理する。一部市議から懸念されていた米軍ごみの可能性については「一般廃棄物だと予測できる」と否定した。

 市は廃棄物が見つかった現場について旧コザ市時代のごみ処理場だったと説明。基礎土にガラス片や焼却灰などが混じっている土が見つかった。

 2018年12月に廃棄物に関する省令に基づきごみが混じった土などの調査を実施。規定した基準値内だった。処理費は12億6266万円と説明。それに伴い、工事請負業者との建設工事に関する請負金額も146億8800万円から159億5066万円に変更となった。