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顔写真も合成だった 50代女性を襲った「国際ロマンス詐欺」の卑劣な手口

2019年4月4日 21:00

◆幻想のメディア SNSの民主主義(21)第2部 配信の仕組み

女性をだまそうとした相手が送ってきたメッセージ(提供、画像は一部修正しています)

 海外の軍関係者を装い、女性に結婚をほのめかすなどして現金をだまし取る「国際ロマンス詐欺」。近年その舞台となっているのがSNSだ。被害者はインターネット上でやりとりするうち、会ったこともない相手を信用してしまう。詐欺被害の相談を受けたNPO団体「ウーマンズプライド」のスミス美咲代表は「SNS情報をうのみにしがちな利用者の心理を突いた犯罪だ」と心配する。

 県外在住の50代女性は昨年、大手ポータルサイトが運営する出会い系アプリに登録し詐欺未遂に遭った。

 同アプリは会員たちが投稿した近況などに「いいね」のメッセージを送った相手とやりとりができる仕組み。会員の個人情報は匿名性が高い。一方、登録時には身分証の画像を運営者に送る手続きが必要なため、女性は「まさか犯罪に使われるとは思っていなかった」と振り返る。

 最初の詐欺未遂は昨年6月下旬。女性の投稿にある日、イギリス軍所属の男性兵士を名乗る相手からメッセージが届いた。興味を抱いた女性は、個人のSNSを教え頻繁にやりとりするようになった。

 男性兵士が「日本へ行く」と連絡してきたのは7月ごろ。しかし道中、羽田へ乗り継ぎする外国の空港で入国拒否をされ、現金が必要との連絡があった。いったんは送金を決めた女性だが、男性兵士が自分の口座として伝えた名義が別の女性の名前だったことから、うそが判明した。

 1カ月後、今度は米陸軍の軍医と名乗る相手からメッセージが届いた。女性に求愛し、もらった勲章を預かってほしいと依頼された。女性は快諾したが、勲章を受け取るには指定口座に入金が必要と言われて怪しいと思い、米軍人との交際でトラブルを抱える女性を支援するスミスさんに相談した。

 一連のやりとりが詐欺の手口と知ったのはその後だ。軍医を名乗る相手から送られてきた身分証明書は、給与等級と階級が合致せず、顔写真も合成だった。女性は「会ったこともない相手とやりとりする怖さを知った」と話す。アプリは退会した。

 スミスさんによると、2011年ごろから外国人を名乗る相手とのSNS絡みの相談が増えている。「翻訳機能が充実したSNSが普及した影響が大きい」と分析。「個人情報が事実かどうかの確認をする意識をこれまで以上に強く持つことが重要だ」と語った。(「幻想のメディア」取材班)

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